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ブックマーク / blog.tatsuru.com (61)

  • 福島原発事故 Nature誌から - (内田樹の研究室)

    9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。 自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なことである。 東電と安倍政府がどれほど国際社会から信頼されていないか、私たちは知らされていない。 この『ネイチャー』の記事もこれまでの海外メディアの原発報道同様、日のマスメディアからはほぼ組織的に無視されている。 汚染水の漏洩で海洋汚染が今も進行しているとき、世界の科学者の知恵を結集して対応策を講ずべきときに、日政府は五輪招致と米軍のシリア攻撃への「理解をしめす」ことの方が優先順位の高い課題だと信じている。 五輪招致を成功させたければ、まず事故処理について日政府は最大限の努力をもって取り組んでいるということを国際社会に理解してもらうの

  • 陸軍というキャリアパスについて - 内田樹の研究室

    寺子屋ゼミでは1936年の二・二六事件と現在の「空気」の近さが話題になった。 統制派と皇道派の対立の賭け金は何だったのか? なにが蜂起した青年将校たちの「政治的正しさ」を主観的には根拠づけていたのか? 資料的なことは私は知らないが、大筋はわかる。 二・二六はテロリズムだから、皇道派の「求めたもの」が浪漫的に脚色されすぎて、見えにくくなっているものがある。 このテロ事件にはもっとリアルなものが伏流していた。 ポストである。 その前年に相沢事件というものがあった。 統制派の首魁、永田鉄山陸軍少将が皇道派の相沢三郎中佐に軍務局長室で斬殺された事件である。 陸軍内部に二つの勢力があり、そのポスト争いは平時に軍人同士が殺し合うほど深刻なものだったというのは冷静に考えるとかなり異常なことである。 ふつうの組織でも、派閥はあるし、ポスト争いもある。 でも、人は殺さない。 軍内部の人事異動(直接には真崎甚

  • 就活についてのインタビュー - 内田樹の研究室

    朝日新聞デジタルというところからインタビューを受けた。 お題は「就活」。 「就活なんか、するな。卒業するまでは大学生として大学での活動に全力を尽くし、卒業してから、その先のことは考えなさい」というのが私の年来の主張である。 今していることをおざなりにして「ここではない場所で、あなたではない他の人たちとする仕事」に前のめりになっているような人間をあなたは重用する気になるか。 私はならない。 そんな人間はどこにいっても使い物にならないということを経験的に知っているからである。 でも、同意してくれる人はきわめて少ない。 マスメディア上では「ゼロ」である。 珍しく朝日新聞(ただしWEB版)からこの件でお座敷がかかった。 でも、それは「息子が内田樹の書いたものを読んで『就活をやめる』と言い出したので、ちょっと腹を立てた母親」がインタビュアーという、ちょっと不思議な趣向のものであった。 インタビュアー

  • 「フェードアウト」について - 内田樹の研究室

    維新の会の選挙公約が「日替わり」状態になっている。 少し前に、「今度の選挙では告示前日まで選挙公約が二転三転するだろう」とあるメディアに書いた。 どうしてもこれだけは実現したいという政策があるわけではなく、どうしても議席が欲しいから選挙に出ている人たちにとって喫緊の問題は「どういう政策を掲げれば票が集まるか」だからである。 日維新の会の選挙公約「骨太2013-2016」では焦点の原発問題については「結果的に30年代までにフェードアウト」という意味のよくわからない文言を採用した。 「30年代までに原発ゼロ」は当初橋下市長自身の主張だった。先月24日にそう言明した。その後、原発推進派の石原慎太郎の太陽の党との合流合意で「脱原発依存」についての言及そのものが消えた。 それによって、維新の会の支持者のうち「脱原発」政策に好感していた人々の支持が目減りした。 危機感を持った維新の会は、原発につ

  • 人々が「立ち去る」職場について - 内田樹の研究室

    大阪府教委は23日、来春採用の府内の公立学校教員採用試験で、平均倍率が4倍で史上2番目の低さだったと発表した。 中学理科では倍率が2倍を切り、府教委は「水準に達する人材が確保できなかった」と異例の追加募集を行う。 大阪維新の会の主導で厳しい教員評価などが盛り込まれた条例の施行後、初の採用試験。大阪府では橋下前知事時代から給与カットが続き、小中学校教員の平均基給が全国平均より月約2万8千円低いことも響いた可能性がある。(朝日新聞、10月24日) 記事によると、中学理科の倍率は大阪が1.9倍、京都は3.85倍、兵庫は3.1倍。東京は(中高共通枠なので単純に比較はできないが)5.44倍。 条例施行によって、大阪府の教員応募者が激減することは当然予測されていたはずである。 絶えざる査定と格付け圧力にさらされ、保護者からのクレームに対して行政は原則として「保護者の側に立つ」と公言している就業環境で

  • 領土問題は終わらない - 内田樹の研究室

    韓国大統領の竹島上陸と尖閣への香港の活動家の上陸で、メディアが騒然としている。 私のところにも続けて三社から取材と寄稿依頼が来た。 寄稿依頼は文藝春秋で、この問題について400~800字のコメントを、というものだった。 そのような短い字数で外交問題について正確な分析や見通しが語られるはずがないのでお断りした。 日米安保条約について、あるいは北方領土問題について400字以内で意見を述べることが「できる」というふうに文藝春秋の編集者が信じているとしたら、彼らは「あまりにテレビを見過ぎてきた」と言うほかない。 400字というのは読み上げるとちょうど1分である。ワイドショーのコメンテイターが独占的に使用することのできるぎりぎりの時間である。ということは、「あなたの領土問題についての意見を2分以内で述べて下さい」という申し出をしてきたということである。 街頭インタビューの場合なんかは「10秒以内でお

  • いじめについて - 内田樹の研究室

    ある媒体から、大津市のいじめについてコメントを求められた。 書いたけれど長くなったので、たぶん半分くらいに切られてしまうだろう。 以下にオリジナルヴァージョンを録しておく。 今回の事件はさまざまな意味で学校教育の解体的危機の徴候だと思います。 それは学校と教育委員会が学校教育をコントロールできていないということではなく、「コントロールする」ということが自己目的化して、学校が「子供の市民的成熟を支援する」ための次世代育成のためのものだということをみんなが忘れているということです。 私の見るところ、「いじめ」というのは教育の失敗ではなく、むしろ教育の成果です。 子供たちがお互いの成長を相互に支援しあうというマインドをもつことを、学校教育はもう求めていません。むしろ、子供たちを競争させ、能力に応じて、格付けを行い、高い評点を得た子供には報償を与え、低い評点をつけられた子供には罰を与えるという「人

  • 検察は怖いです - 内田樹の研究室

    陸山会事件の捜査報告書に虚偽記載があった問題で、法務省は27日、報告書の記載が不正確だったとして、元東京地検特捜部の田代政弘検事(45)を減給6か月(100分の20)の懲戒処分とし、田代検事は辞職した。 また、監督責任で元特捜部長の佐久間達哉検事(55)と、元特捜部主任検事の木村匡良検事(50)を戒告の懲戒処分とした。 報告書は、小沢一郎元民主党代表に対する検察審査会の起訴相当議決を受け、田代検事が元秘書の石川知裕衆院議員(39)を再聴取した際の様子を記したものだが、実際にはないやり取りが記載されていた。同省は田代検事を停職とする方向で調整していたが、滝法相の最終判断で減給となった。このほか、地検検事正だった岩村修二・名古屋高検検事長(62)を厳重注意、斎藤隆博・特捜部副部長(49)を訓告の処分とした。 一方、最高検は同日、虚偽有印公文書作成などの容疑で告発された田代検事ら7人を不起訴とし

  • 「国民生活」という語の意味について - 内田樹の研究室

    野田首相の大飯原発再稼働について国民に理解を求める声明が発表され、それについての評価を東京新聞から求められた。 声明の全文を読まないとわからないので、全文のpdfファイルを送って貰って読んだ。 驚嘆すべき文章であった。 このようなものを一国の国論を二分しているマターについて、首相が国民を「説得」するために語った言葉として公開してよいのか。 私は野田さんという人に個人的には特に好悪の感情を抱いていなかったが、この声明を読んで「誠実さを欠いた人だ」という印象を持ってしまった。 その所以について述べたい。 そのためには、首相の所信表明演説の全文を読んでもらう必要がある。 【野田総理冒頭発言】 日は大飯発電所3,4号機の再起動の問題につきまして、国民の皆様に私自身の考えを直接お話をさせていただきたいと思います。 4月から私を含む4大臣で議論を続け、関係自治体のご理解を得るべく取り組んでまいりまし

  • さよなら民主党 - 内田樹の研究室

    「プレス民主」の取材で、有田芳生さんを聴き手に民主党政治の総括をした。 いくつか話したけれど、二点だけここに録しておく。 一つは「政治主導」というスローガンについて。一つは「民主党分裂」について。 民主党は2009年の総選挙で「政治主導」「官僚政治打破」を唱えて、圧倒的な有権者の支持を集めた。 けれども、それは「霞が関の官僚は邪悪で、利己的である」ということについて国民的な規模の疑念が形成されたということであって、必ずしも、官僚の上に立つことになった政治家たちの方が官僚たちよりも、善良であり、フェアであり、政策判断において適切であるという判断を国民が下したということではなかった。 「政治主導」というのは、要するに「政策の適否については、専門家に吟味させるよりも、直近の選挙で多数を得た政党に『好きなようにやらせる』方が、正しい政策を選択する可能性が高い」という「アイディア」のことである。 理

  • 仕事力について - 内田樹の研究室

    4月に一ヶ月間、毎週一度朝日新聞の求人欄の上のコラムに「仕事力」というエッセイを連載しました。いつもの話ですけれど、就活する学生たちに対して言いたいことをわりとコンパクトにまとめてあるので、そういう立場にいる方はぜひご一読ください。 自分の適性に合った仕事に就くべきだと当たり前のように言われていますが、「適職」などというものがほんとうにあるのでしょうか。 僕は懐疑的です。 「キャリア教育」の名のもとに、大学2年生から就活指導が始まり、その最初に適性検査を受けさせられます。 これがいったい何の役に立つのか、僕にはまったくわかりません。 大学で教えている頃に、ゼミの学生が適性検査の結果が出たのだが、と困惑してやってきたことがありました。 「あなたの適職は1位キャビンアテンダント、2位犬のトリマーと出たんですけど、私は一体何になればいいのでしょう?」 就職情報産業は学生たちを、自分には「これしか

  • 沖縄の基地問題はどうして解決しないのか? - 内田樹の研究室

    沖縄タイムスの取材で、沖縄の基地問題について少し話をした。 この問題について私が言っていることはこれまでとあまり変わらない。 沖縄の在日米軍基地は「アメリカの西太平洋戦略と日の安全保障にとって死活的に重要である」という命題と、「沖縄に在日米軍基地の70%が集中しており、県民の91%が基地の縮小・撤収を要望している」という命題が真っ正面から対立して、スタックしている。 デッドロックに追い詰められた問題を解くためには、「もう一度初期条件を点検する」のが解法の基である。 まず私たちは「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」という問いから始めるべきである。 ところがまことに不思議なことに、沖縄の基地問題を論じるためにマスメディアは膨大な字数を割いてきたが、「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」といういちばん大の問いにはほとんど関心を示さないのである。 どこを仮想敵国に想定し、ど

  • 日本のメディアの病について - 内田樹の研究室

    フランスの雑誌 Zoom Japon から「日のメディアについて」寄稿を求められた。 フランス人に日のメディアの劣化の病態とその由来について説明する仕事である。 どんなふうに語ったらよいのか考えた。 とりあえず人間の成熟とメディアの成熟は相同的であるということで説明を試みた。 こんなふうな言葉づかいで日のメディアについて語る人はあまりいないが、それは「外国人に説明する」という要請を私たちがものを書くときにほとんど配慮することがないからである。 いつもそうである必要はないが、ほんとうに死活的に重要な論件については、自分の書いたことが外国語に訳されて、異国の人々に読まれたときにもリーダブルであるかどうかを自己点検することが必要だと私は思う。 ではどぞ。 2011年3月11日の東日大震災と、それに続いた東電の福島第一原発事故は私たちの国の中枢的な社会システムが想像以上に劣化していることを

  • 困難な時代を生きる君たちへ - 内田樹の研究室

    神戸新聞の元日配達号に「中高生のために」一文を草して欲しいと頼まれた。 困難な時代を生きる君たちへというタイトルを頂いた。 神戸新聞購読者以外の方の眼には止まらなかったものなので、ここに再録する。 みなさんがこれから生きて行く時代はたいへんに困難なものとなります。 戦争に巻き込まれるとか、大災害に襲われるとかいうことではありません。そうではなくて、みなさんがこれから幸福な人生を送るために、どういう努力したらいいのか、その「やりかた」がよくわからないということです。 まじめに受験勉強をして、いい大学を出て、一流企業に就職したり資格や免状を手にすれば、あとは生計について心配はしなくてよいというような「人生設計」を立てることがむずかしくなった。 ただし、「むずかしくなった」だけで、まるで不可能になったわけではありません。そこがむしろ問題なんです。受験勉強なんか無駄、学歴なんか無意味、資格や免状も

  • ツイッターとブログの違いについて - 内田樹の研究室

    『街場の読書論』というを書き上げた。 ブログコンピなので、ゲラをいただいたのは一年近く前なのだが、他の仕事が立て込んでいて、手が回らなかったのである。 ブログのコンピというのは、他にあまりなさっている方がいないようだが、私は「よいもの」だと思う。 書いているときに「これはいずれ単行に採録されるかもしれない」と考えている。 だから、そのときになってあわてないように、引用出典とかデータの数値とはについては正確を期している。 ブログ上で他の方の著書から引用するときに、発行年や頁数まで明記する人はあまりいないが、こういう書誌情報は「あとになって」調べようとすると、たいへんに時間がかかるものである。 ほんとに。 それにそうしておくと、ブログが「ノート代わり」に使える。 ブログには検索機能がついているので、キーワードを打ち込むと、そのトピックについて私が書いたことがずらずらと出てくる。 その中

  • 劇化する政治過程・カオス化する社会 - 内田樹の研究室

    今朝の日経発表の世論調査によると、野田佳彦内閣の支持率は36%で、11月末から15ポイント急落した。 不支持は14ポイント上昇の56%で、9月の内閣発足以来はじめて支持率を上回った。 内閣発足から3ヶ月で支持率が30ポイント以上下がったのは2008年の麻生内閣以来。 とくに福島第一原発の事故について首相が16日に原子炉の低温停止状態を受けて「事故収束」を宣言したことについての不満が高く、「納得できない」が78%で、「納得できる」の12%を大きく上回った。 争点の消費増税については、15年頃までに段階的に10%まで引き上げる政府案に賛成が38%、反対が53%。前回調査より賛成が7ポイント下落、反対が6ポイント上昇。 興味深い数字である。 なぜ、これほど急落するのか、私には理由がよくわからないからである。 たぶん政権発足3ヶ月でできることは「せいぜいこの程度」だろうと私は思っていた。 日米関係

  • 選書しました - 内田樹の研究室

    技術評論社の安藤さんから「若い読者のための選書60冊」を頼まれた。 屋さんで『最終講義』の刊行イベントとして、お薦めのを選んで、それを並べて、あわせて買って頂こうという趣旨のものである。 を選ぶのはたのしい仕事なので、さくさくと60冊選んだ。 もうフェアは終わってしまい、「どんなを選んだのか知りたい」という人からメールがあったので、ご参考のために掲げるのである。 こんなのでした。 「日および日人論」として読むべき(35) 『福翁自伝』(福沢諭吉) 『明治十年 丁丑公論・痩我慢の説』(福沢諭吉) 『氷川清話』(勝海舟) 『柳北奇文』(成島柳北) 『勝海舟』(子母沢寛) 『竜馬がゆく』(司馬遼太郎) 『坂の上の雲』(司馬遼太郎) 『ある明治人の記録-会津人柴五郎の遺書』(石光真人) 『澁江抽斎』(森鴎外) 『断腸亭日乗』(永井荷風) 『「坊っちゃん」の時代』(関川夏央・谷口ジロー

  • 学ぶ力 - 内田樹の研究室

    「学ぶ力」という文章を書きました。中学二年生用の国語の教科書のために書き下ろしたものです。が届いて、読んでみたら、なかなか「なるほど」と思うことが書いてあったので(自分で言うなよな)、ここに再録することにします。 中学二年生になったつもりで読んでね。 「学ぶ力」 「学ぶ力」 日の子どもたちの学力が低下していると言われることがあります。そんなことを言われるといい気分がしないでしょう。わたしが、中学生だとしても、新聞記事やテレビのニュースでそのようなことを聞かされたら、おもしろくありません。しかし、この機会に、少しだけ気を鎮めて、「学力が低下した」とはどういうことなのか、考えてみましょう。 そもそも、低下したとされている「学力」とは、何を指しているのでしょうか。「学力って、試験の点数のことでしょう」と答える人がたぶんほとんどだと思います。ほんとうにそうでしょうか。「学力」というのは  「試

  • 教育基本条例について - 内田樹の研究室

    大阪維新の会が教育条例の素案をまとめた。 知事・市長による教育目標の設定や教育委員の罷免権など、教育委員会に対する政治主導を明記したほか、校長による教職員への権限強化など組織管理の徹底も打ち出している。 その趣旨は基条例の冒頭に示されている。 「教育行政からあまりに政治が遠ざけられ、教育に民意が十分に反映されてこなかったという不均衡な役割分担を改善し、政治が適切に教育行政における役割を果たし、民の力が確実に教育行政に及ばなければならない」。 教育の独立性についても、従来の教育現場からは違和感のある理解が示されている。 「教育政治的中立性や教育委員会の独立性という概念は、従来、教育行政に政治は一切関与できないかのように認識され、その結果、教員組織と教育行政は聖域扱いされがちであった。しかし、教育政治的中立性とは、来、教育法(平成18年法律第120号)第14条に規定されていると

  • 暴言と知性について - 内田樹の研究室

    復興相が知事たちに対する「暴言」で、就任後わずかで大臣を辞任することになった。 この発言をめぐる報道やネット上の発言を徴して、すこし思うことがあるので、それについて書きたいと思う。 松大臣が知事に対して言ったことは、そのコンテンツだけをみるなら、ご人も言い募っていたように「問題はなかった」もののように思われる。 Youtube で見ると、彼は復興事業は地方自治体の自助努力が必要であり、それを怠ってはならないということを述べ、しかるのちに「来客を迎えるときの一般的儀礼」について述べた。 仮に日語を解さない人々がテロップに訳文だけ出た画面を見たら、「どうして、この発言で、大臣が辞任しなければならないのか、よくわからない」という印象を抱いたであろう。 傲慢さが尋常でなかったから、その点には気づいたかもしれないが、「態度が大きい」ということは別に政治家が公務を辞職しなければならないような