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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (29)

  • ユニクロは日本を滅ぼすか - 池田信夫 blog

    今月の『文藝春秋』に出ている浜矩子氏の「ユニクロ栄えて国滅ぶ」という原稿が話題を呼んでいる。日経済のスーパースターと目されるユニクロが日経済を滅ぼすと主張しているので、私も見出しに引かれて読んでみたが、唖然とした。彼女はこう書く:この過激なまでの安売り競争は、さらに一段の不況地獄の先触れではないだろうか。少し落ち着いて考えてみればいい。250円の弁当で1すませる生活が当たり前になれば、まともな値段の弁当や事は「高すぎる」ということになってしまう。(強調は原文)もう少し落ち着いて考えてみよう。「まともな」値段とは何だろうか。浜氏は原価に「適正利潤」を乗せた価格を想定しているようだが、これは誤りである。少なくとも経済学でいうまともな価格(均衡価格)は、限界費用と等しい水準であり、利潤はゼロになることが効率的なのだ。そういう競争をしたら「経済がどんどん縮小してゆき、デフレの悪循環に陥って

  • 鳩山氏のNYT論文は捏造? - 池田信夫 blog

    コメントで教えてもらったが、鳩山氏のNYT論文は彼の寄稿ではなく、Christian Science MonitorがVOICE論文を無断で抄訳して鳩山氏の署名をつけ、それをNYTなどが転載したようだ。これは明白な著作権侵害である。 このように一つの記事を各紙が転載するシンディケーションはアメリカの新聞にはよくあり、責任は最初(と思われる)に載せたCSMにある。NYTは捏造とは知らないで転載したのだろう。しかもこの抄訳は、もとの日語の論文の「反グローバリズム」の部分だけを抜き出した稚拙なもの...

  • 長期的関係の呪い - 池田信夫 blog

    きのうの記事の続きだが、日の自殺率がなぜこれほど高いのかというのは、かなり深刻な問題だ。それが「失われた20年」に増えたことから考えても、いま日社会が直面している変化を象徴しているように思われる(テクニカルで長文)。 基的な原因として自殺を名誉ある行為とする文化があり、経済的な苦境や高齢化による病気が増えたことも事実だろう。しかし時系列データでみても、1990年から10年ほどの間に1.5倍にも激増したのは、ただの不況や失業の問題とは思えない。興味あるのは、主要国の中で韓国の自殺率が日と並ぶ高さになり、しかも同じように90年代以降、急増していることだ。以前の記事でも書いたように、日韓国は「双子国家」であり、両国には相違点が多いが共通点も多い。似ているのは、日の系列や韓国の財閥に代表される長期的関係によるガバナンスが崩壊しつつあることだろう。 囚人のジレンマから協力が発生する

  • [高校生の経済学] 経済学の10大原理 - 池田信夫 blog

    おとといの記事には、意外に大きな反響があって驚いた。トレードオフというのは経済学では超基的な概念で、マンキューの入門書の「10大原理」のトップにあがっている:人々はトレードオフに直面している あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である 合理的な人々は限界的な部分で考える 人々はインセンティブに応じて行動する 取引はすべての人を改善することができる 市場は経済行動を組織化するよい方法だ 政府はときどき市場結果を改善することができる 一国の生活水準は財とサービスの生産能力に依存する 政府が紙幣を印刷しすぎると物価が上昇する 社会はインフレーションと失業の間の短期トレードオフに直面している しかし一般には、トレードオフという概念そのものが知られていないらしい。弁護士が依頼人だけを擁護したり、政治家が自分の党派だけが正しいと主張するのは、いわば職業病なので仕方

  • 迂回献金と「逆国策捜査」 - 池田信夫 blog

    小沢一郎氏の秘書が逮捕された事件は、小沢氏の態度が軟化し、民主党も徹底抗戦という感じではなくなってきた。しかし私の印象では、依然として彼らは問題を逆にとらえているように思う。問題の核心は、今回のような迂回献金は日常茶飯事だということなのだ。それが当たり前だから、大久保秘書も堂々と打ち合わせをしたり、請求書を出したりしたのだろう。 同じような事件が立件されたことがある。日歯連事件では、一審で橋派の村岡兼造・元会長代理が無罪となった(最高裁で有罪確定)。このときの判決は、事件の背景には自民党の迂回献金メカニズムがあると推定している。それによれば、筋は元宿・元自民党事務局長が党への献金という形で集めた「ひもつき」の金を各国会議員に振り分けるルートだった。政党への企業献金は合法だが、企業は特定の政治家の便宜供与を求めて献金するので、政党に献金しても意味がない。だから献金するとき、自民党の事務

  • 検察の「リーク」について - 池田信夫 blog

    西松建設事件をめぐって、「検察のリークが政治的だ」という批判が民主党から出ているようだが、これは検察報道の実態を知らないのではないか。私もそういう仕事につきあったけど、検察も警察もそんな簡単にリークなんかしてくれないよ。捜査によって知りえた情報を漏らすことは守秘義務違反だから、よほど信頼関係を構築した記者が、自分で調べたネタをもってきて、夜回りで検事に「こういうことでいいですよね?」と当てて、それに検事が目で答える、といった微妙なものだ。最終的な責任は、あくまでも報道するメディアにある。 今回の事件で、朝日新聞が先行して贈収賄に近い話や鹿島の話が出ているのは、おそらく検察キャップのM氏がもともと情報をもっていたからだろう。業界では、彼が検察に持ち込んだという説もある。検察も人が足りないから、信頼できる記者は情報源として役に立つのだ。特に今回のように筋のわかりやすい話では、各社の取材と特捜

  • コーディネーションの失敗 - 池田信夫 blog

    主要国の中央銀行(日銀を除く)が協調利下げを発表した直後に、世界の株式市場は「9月危機」以来最大の下げ幅を記録した。これはマーケットの「当局はわかってない」というメッセージだろう。私は、マーケットのほうが正しいと思う。現在の状況は、ある種の取り付け騒ぎである。ふつう証券市場で取り付けは起きないが、今回はそういうBlack Swanが発生した。その原因を、バーナンキも依拠しているDiamond-Dybvigの有名な論文で考えてみよう。彼らによれば、通常の状態と取り付けは図のような複数均衡になっている。 ここで横軸は預金者の行動(預金をどれだけ銀行に残すか)、縦軸はそれによって返ってくる預金額である。預金者の最適反応曲線は図のようになり、彼らの利得関数が同一だとすると、対称ナッシュ均衡は45度線との交点で、図のように複数ある。ふだんは預金を全額引き出すことはめったにないので、右上の「よい均衡

  • 姿を現した抵抗勢力・民放連 - 池田信夫 blog

    総務省の「通信・放送の総合的な法体系に関する検討委員会」は先月26日の会合で民放連からの意見聴取を行なった。通信・放送の一元化に反対する方針は今までどおりだが、注目されるのは電波利権を守る意図を露骨に表明したことだ。彼らの資料では「放送用」周波数は基幹放送たる地上放送の安全性・信頼性を担保するために、他用途利用を行うべきではない。 取材・制作の素材伝送等に使う「放送事業用」周波数の一部については、例えば放送目的以外の一時的な映像伝送などのニーズがあるような場合には、放送事業者による自律的運用のもとで、他用途利用を検討する余地はありうると考える。と書いている。関係者しかわからない表現になっているが、最初はホワイトスペース、2番目は800MHz帯のことだ。注目されるのは、後者については「他用途利用を検討する」と、空いているのを認めたことである。当たり前だ。36MHzも占拠して月に数十時間しか使

  • B-CASの違法性について - 池田信夫 blog

    ASCII.jpの記事について各社から問い合わせがあったので、補足しておく。情報源は明かせないが、この内容は一次情報にもとづくものである。AV Watchの記事でも、「B-CAS見直しについては、法律などによる著作権保護の制度エンフォースメントについても議論されていたが、村井委員長は技術と契約によるエンフォースメントを基としながら、見直しを図っていく方針を示した」と書かれている。「霞ヶ関文学」独特のわかりにくい表現だが、「著作権保護のエンフォースメント」とはダビング10のことだ。 B-CASは来の限定受信システムとしてではなく、コピー制御に使われる末転倒になっている。コピー制御のためなら視聴者の個人情報をコントロールするB-CASは必要ないが、B-CASによる暗号化をやめると、コピー制御信号が無視できるようになる。このためダビング10を法的に義務づけてほしい、というのが放送業界の要

  • ジャーナリストのための3分でわかるマクロ経済学 - 池田信夫 blog

    『諸君!』11月号に上杉隆・伊藤惇夫・宮崎哲弥3氏の座談会が出ている。そこで3人とも麻生首相のバラマキを批判しているのだが、宮崎氏が「今の景気をみれば、財政出動型の経済政策そのものは正しい」というと、他の2人も「それはわかります」と同意している。ジャーナリストにも、まだ経済学の常識は常識になってないようだ。上杉氏は当ブログを読んでいるようなので、マクロ経済学の常識をジャーナリストにも3分でわかるようにまとめておこう。 ジャーナリストも政治家も、わからないことはその道の専門家に質問できるという特権があるので、耳学問で結論は知っているが、論理的に理解していない。特に時間をかけて基礎的な勉強をしないので、学生時代の知識がそのまま残っていることが多い。私の学生時代に、サミュエルソンの教科書の最初に出てきたのは、次のような図だった: この45度線は所得と支出が等しくなる水準をあらわしている。有効

  • 大恐慌は再来するか - 池田信夫 blog

    今回のアメリカの金融危機を「大恐慌の再来」などという話がよくあるが、これは間違いである。トルストイ風にいえば、好況はいつも同じように幸福だが、不況はそれぞれに不幸なのだ。 ガルブレイスの(左)は先週、再発売されたが、初版は1955年。1929年の出来事を日記風につづったもので、経済学的な分析はない。これを含めて一般向けのでは、投機バブルの崩壊が大恐慌を引き起こしたといった説明が多いが、投機の失敗だけで10年以上も2桁の失業率が続くことは考えられない。これを理論的に説明したのがケインズの『一般理論』で、戦後の経済学の主流も「有効需要の不足」とか「流動性の罠」のようなケインズ的な説明だった。 この「通説」に膨大な実証データを使って挑戦したのが、Friedman-Schwartzの記念碑的な研究である(ただし通読するのは困難)。これは金融システムが崩壊していた時期にFRBが通貨供給を絞っ

  • 小泉純一郎氏の遺産 - 池田信夫 blog

    小泉元首相が引退を表明した。彼について「構造改革をやった功績は大きいが、その負の側面が顕在化している」などという論評が多いが、政治的にはともかく、彼の経済政策には正負ともにほとんど特筆すべきものはない。郵政民営化は、高橋洋一氏もいうように財投改革で実質的には終わっていた話だし、道路公団の民営化も猪瀬直樹氏が裏切ったおかげで、骨抜きになった。「構造改革が格差を拡大した」とかいう批判に至っては、笑止千万だ。次の図(OECD統計)を見ればわかるように、日の非正規雇用の比率は1994年から一貫して増加しており、2001年に小泉氏が首相になってから特に加速した気配もない。格差を生み出したのは長期不況と、若者を犠牲にして中高年の雇用を守る日的雇用慣行なのである。 小泉氏の唯一の経済政策への貢献は、不良債権の最終処理を実行したことだが、これはむしろ竹中平蔵氏の功績だ。竹中氏も全容を把握していたわけ

  • MIAU「後見人」になった公文俊平の正体 - 池田信夫 blog

    私はMIAUの「賛同人」の1人だったが、今度MIAUが中間法人として発足するに際して「後見人」に公文俊平が就任するという通知があったので、「公文を後見人にするような組織とは縁を切る」とメーリングリストで告げ、幹部には彼が犯罪に関与した容疑を具体的に明らかにした上で、木曜までに回答するよう求めた。しかし今日に至るまで何の回答もないので、予告どおり事実関係を以下に明らかにする: 東京地検特捜部は2004年、公文が所長をつとめていた国際大学GLOCOMを贈賄および背任の容疑で捜査した。事件は多岐にわたるが、もっとも重要なのは、経済産業省の「デジタルニューディール」という総額20億円以上の研究プロジェクトをGLOCOMが受注するため、金子奉義なる人物に1000万円を渡した事実である。金子は、防衛省汚職で逮捕された秋山直紀と並んで「政界のフィクサー」として知られ、防衛省の守屋元事務次官と山田洋行の

  • 太田誠一氏の「政治団体事務所」は隣の家だった - 池田信夫 blog

    きょうは朝から新聞・テレビが12社も自宅に来て驚いた。なんとうちの大家さん(中里浩氏)が太田誠一氏の農相秘書官で、その自宅(わが家の隣)が太田氏の政治団体の事務所だったというのだ。右の写真の奥に私の借りているテラスハウスがある。棟続きだが、壁で遮断されているので、私は隣の家に入ったことはない。 太田氏側は「活動の主たる担当者である秘書官の自宅を事務所とした」と説明しているそうだ。しかし私は隣に7年間住んでいるが、この家で政治活動が行なわれている形跡(ポスターなど)を見たことがない。そもそも家族以外の人がこの家に出入りしたのを一度も見たことがない。 政治資金収支報告書によると、この政治団体は2005〜6年に2300万円余りの経費を計上し、その内訳は事務所費が550万円、備品・消耗品費が800万円、人件費が1000万円ということになっている。しかし家賃は払っていないというのだから、人の出入

  • 殺人犯を聖人に祭り上げる人々 - 池田信夫 blog

    読売新聞によれば、秋葉原の大量殺人事件以降、無差別殺傷事件が3週間に7件も相次いでいるという(きのうも1件あった)。こういう現象は自殺と同じで、メディアが騒ぐと続発することは、犯罪心理学でよく知られている。まずメディアが自重し、特に同じ事件を繰り返し続報で扱わないことが重要だ。 もう一つは、こうした事件に意味をもたせないことだ。「格差社会」や「勝ち組・負け組」といったありがちな図式で、殺人犯を「時代の象徴」に祭り上げることは、病人を増長させ、模倣犯を呼ぶ。この種の「ありがち評論」の典型が、事件の実態もわからない3日後に「容疑者が職場への怒りや世間からの疎外感を長期的に募らせた」とか「社会全体に対する空恐ろしいまでの絶望と怒り」などという見事なステレオタイプで、秋葉原の事件をテロと呼んだ東浩紀のエッセイだ。 仲正昌樹氏は、『諸君!』9月号で、東のサヨク的議論を「ポストモダンの堕落」と批判

  • 地デジの非常識 - 池田信夫 blog

    きょうのICPFシンポジウムでは、この業界に長い私にとっても驚くべき話があった。テクニカルな話題なので、関心のない人は無視してください。 ホワイトスペースについてのWerbachのプレゼンテーションは、「問題はデジタルTVではなく、次世代のネットワークのために帯域を開放することだ」という世界の常識だったが、驚いたのはそれを受けたフジテレビの上瀬千春氏(地デジのチャンネルプランのチーフ)の話だ。彼は「アメリカは広い国土に1500しか中継局がないが、日では13000局もあるので、ホワイトスペースなんてほとんどない」という。ホワイトスペースを中継局間の電波の届かない地域のことと誤解しているらしい。 私が「ホワイトスペースというのは未利用の帯域のことで、中継局の数とは関係ない。たとえばここ(九段)ではテレビは最大10チャンネルしか見えないが、テレビ局は40チャンネル占有する。残りの30チャン

  • 知られざる(?)名盤 - 池田信夫 blog

    うれしいです。なぜ、同じ趣味音楽の人を知るとこう親近感が沸くのでしょうね。自分も昔音楽関連のブログをしていた時、国内、年齢問わず色んな人と交流ができ楽しかったのを覚えています。 ずいぶん昔の音楽紹介時(ECM関連だったと思います)もコメントしようかと思ったりしましたが、前回といいかなり広範囲で音楽を聴かれていることと思います。あまり紹介はされていませんが、HipHopなども聴かれるのでしょうか笑。 自分の狭い常識では池田先生の年代の方で、これだけ広い範囲の音楽を聴かれているのも珍しいように思えたりするのですが、これからも定期的に音楽の話題を取り上げていただけるのを楽しみにしています。

  • B-CAS社は会社法違反 - 池田信夫 blog

    けさの朝日新聞によると、デジタルテレビの視聴に必要なB―CAS(キャス)カードを独占的に発行する「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ」(東京都)が設立以来、会社法に違反して財務内容の公告を怠っていた。同社は、放送局から委託を受けて放送局の費用負担でB―CASカードを発行し、電機メーカーに支給している。00年の会社設立からの累計の発行枚数は4402万枚。 公共性が高い業務を担う同社だが、これまで売上高や利益、剰余金などの財務データをまったく公表してこなかった。会社法は、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表などを公告しなければならないと定め、公告を怠ると過料に処すと規定している。朝日新聞の取材に同社は未公表だったことを認め、2日、貸借対照表と損益計算書を自社ホームページに開示した。03年度20億円、04年度33億円、05年度61億円、06年度81億円、07年度99億円を売り上げ

  • 温暖化懐疑論のまとめ - 池田信夫 blog

    最近、地球温暖化や排出権取引について懐疑的な議論が急速に増えている。とても全部は紹介しきれないので、私の目についた中から、これまで紹介したを除いて今年に限り、前の記事の5段階の疑問にそって分類すると、そもそも温暖化は起きていない(寒冷化が起こる)とするもの 丸山茂徳『地球温暖化」論に騙されるな! 』 Lawrence Solomon, The Deniers 温暖化は自然現象であり、人為的な要因は重要ではないとするもの 赤祖父俊一『正しく知る地球温暖化』 槌田敦『CO2温暖化説は間違っている』 Roy Spencer, Climate Confusion 温暖化をCO2削減で止めることは不可能だとするもの デニス・エイヴァリー&フレッド・シンガー『地球温暖化は止まらない』 地球温暖化のリスクよりその対策(京都議定書)のコストのほうが大きいとするもの 池田清彦・養老孟司『ほんとうの環

  • 落書きと割れ窓 - 池田信夫 blog

    人の旅行者がフィレンツェの大聖堂に落書きして停学や懲戒処分を受けたことを、イタリアの新聞が批判しているが、これはお門違いだ。上のようにイタリアの遺跡は落書きだらけで、これがイタリア経済の低迷する原因を象徴している。 こういう軽犯罪は、一つ許されると広がり、放置すると手の施しようがなくなる、という事実が割れ窓理論として知られている。みんなが書いていると、自分がひとつぐらい書いても目立たないから、「落書きなし」と「落書きだらけ」の二つのナッシュ均衡があるのだ。この場合、一定の臨界値を越すと、一挙に悪い均衡に移るので、初期の段階で厳罰を科すことによって、割れ窓が広がるのを防がなければならない。 日は割れ窓の少ない社会だが、ウェブの世界だけは別だ。2ちゃんねるという割れ窓が、日のネット上の言論を壊滅させてしまった。ウィキペディアでも「はてな」でも、落書きは当たり前で、システム管理者も放