高齢者の所在不明問題を巡り、北海道函館市は30日、戸籍上は生存する110歳以上の人が、市内に1005人いることが分かったと発表した。 最高齢は文久元年(1861年)生まれの149歳男性だった。 同市によると、約2800人が犠牲になった1934年の函館大火や、約1500人の死者・行方不明者を出した1954年の青函連絡船「洞爺丸」事故で亡くなったまま、戸籍が削除されなかった例が多いと見られる。いずれも年金受給の可能性はないという。 自治体が行方不明者などの戸籍を削除するには、3親等程度の親族の調査に基づき、管轄法務局の許可が必要となる。須田正晴市民部長は、「常識的に考えれば、いずれも生存していないとみられ、削除の方向で検討するが、手続きを簡略化してほしい」と話している。