20年以上朝の情報番組の司会を務め、立て板に水のような語り口調で知られるタレントの小倉智昭さん(75)は、言葉が詰まってうまく話せない吃音(きつおん)に苦しんできた。そして今も、吃音があるという。「吃音がなかったら、今の小倉智昭はなかった」という半生とは――。 【動画】インタビュー 小倉智昭さん(75)が語る吃音「治ってないんです、僕」 テレビ局のアナウンサー就職試験。志望動機を聞かれ、小倉さんはこう答えたという。 「どもりだからです」 アナウンサーや役者、政治家など話す仕事を夢見ていた。それは「周りを見返したい」という思いからだった。 物心ついたころから吃音があり、「吃音っていうことは常に頭の中にあって忘れたことがない」という。 幼稚園のときから周囲に話し方をマネされ、小学3年ぐらいからは、馬鹿にされるようになった。 小学1年のときのことが忘れられない。両親に「学芸会で演劇をやるから、ぜ