井の頭自然文化園で飼育されていた国内最高齢のゾウ「はな子」=2012年2月、東京都武蔵野市で(高橋知子撮影) 東京都の井の頭自然文化園(武蔵野市)で飼育されていた国内最高齢のゾウ「はな子」が二十六日、死んだ。老衰とみられる。飼育されたゾウの平均寿命は六十歳前後で、はな子は六十九歳だった。戦後に最初に来日したゾウで、本やドラマにもなり人気を集めた。 永井清園長は同日、都庁で記者会見し「日本一愛されたゾウだと思う。もう少し生かしてあげたかった」と惜しんだ。二十七日に、ゾウ舎前に献花台とメッセージ用紙を設ける。ゾウの六十九歳は人間でもかなりの高齢に当たるという。都の発表によると、二十六日午前八時半ごろ、ゾウ舎で横になっているはな子を飼育員が見つけた。横倒しのままだと内臓が圧迫されるため引き起こそうと試みたが、徐々に反応が鈍くなり、午後三時すぎに獣医師が死亡を確認した。