アルツハイマー病の原因はアミロイドの蓄積だとする有力仮説は間違っているのか? アミロイド仮説とは異なる手法の新薬の治験が失敗し、何が原因なのかわからなくなってしまった。 by Emily Mullin2017.03.03 14 14 1 0 売上高で世界9位の製薬会社イーライリリーのアルツハイマー病治療薬の大規模臨床試験が昨年11月に失敗してすぐ、ずっと小さな規模の製薬会社アクセラ(コロラド州ボルダー)が代替品を発表した。脳の糖の処理作用を改善する治療薬だ。 アクセラの期待は、アルツハイマー病は毒性蛋白質「アミロイド」の蓄積で起こるとされてきた「アミロイド仮説」を覆すことだった。現時点の医学界で有力な「アミロイド仮説」によれば、神経細胞内の蛋白質が神経を殺す沈着物を形成して、精神を混乱させ記憶を喪失させる。 リリーの治療薬は沈着物を排除することで、病気の進行を遅らせるはずだった。しかし、期
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