米国科学アカデミーが、CRISPRによる生殖細胞の遺伝子編集の限定解禁を勧告した。遺伝子を編集する以外に治療の見込みがないことが条件だが、デザイナー・ベイビーとの境目が曖昧な領域もある。 by Antonio Regalado2017.02.15 3 10 2 0 強力で正確なDNA編集技術「クリスパー(CRISPR)」が4年前に発明されて以来、科学の世界は一変した。植物や動物の遺伝情報をずっと簡単に操作できるようになったのだ。 しかしCRISPRによる科学的可能性のうち、最も期待され、同時に恐れられ、熱い議論を巻き起こしていることがひとつある。人類が史上初めて、人間の胎児や精子、卵子といった「生殖細胞系」にCRISPRを適用し、子どもの遺伝子の構成を制御できるようになったことだ。 2月14日、米国の科学政策に最先端の専門家として助言する米国科学アカデミーは検討会を開催し、遺伝子を編集され
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