「痴漢冤罪を知らしめた映画『それでもボクはやってない』が伝えたかったことは(2017.11.09)」の件。 「映画が伝えたかったことは「痴漢冤罪に気をつけろ」ではない」という点には同意なんですが、以下の感想には同意できません。 監督は作品を観る人たちに、司法について身近な問題として捉えてもらうために電車内の痴漢を題材にしたのかもしれない。だがこれは「無実の男性から見た痴漢裁判」を題材として、そこから見える行政や司法に対する問題を炙り出しているため、被害を訴えた女子中学生は「嘘をついている」立場として描かれる。彼女は公判で証人出廷するが、供述が変遷する。この描写がかなり含みをもたせているため、嘘をついているのか、勘違いなのか、判然としない様子に映る。女子中学生の勘違いなのか、別に真犯人がいるのか、そのどちらかだろうが、不可解に供述を変遷させるさまは、証人出廷に備え、警察や検察と事前に口裏合わ