複数の省庁が障害者の雇用率を水増ししていたことが発覚した。 報道によれば、水増しは複数の省庁で42年間にわたって行われていた大掛かりなものであったのだそうだ(こちら)。 「久しぶりに出くわしたとんでもないニュースだ」 と言いたいところなのだが、残念なことに、ニュースの受け手としての私のとんでもなさへの感受性は、順調に麻痺しつつある。 私は驚かなかった。 「まあ、そういうこともあるのだろうな」 と思いながら記事を読み終えた。 そして、その自分自身のクールな受け止め方と不人情さに、いくばくかの後ろめたさを感じている次第だ。 42年間にわたって、複数の省庁が障害者雇用率の数値を偽って報告していたことは、これは、何度強調しても足りないことだが、実にとんでもない驚天動地の醜行だ。 が、その一方で、私たちは、その、おそらくかなり数多くの関係者が感知し得ていたはずの事実について、ずっと知らん顔をしていた