安倍晋三が新元号に「安」の字を入れるのではないか。新元号の発表まで一か月を切り、その不安と懸念は日を追う毎に大きくなり、われわれを憂鬱な気分にさせている。3月1日のNHKニュース7では、水族館のアシカが毛筆をくわえて「安久」の二文字を書く場面が映されていた。新元号に「安」の字が入るという予想は、昨年からネット上に出回り始めていたが、今年に入ってからはNHKが大っぴらに宣伝工作するようになり、既成事実が固められている感を否めない。そうした政治に対して反安倍側が正面から批判や反発の声を上げる動きがなく、ネタとして笑い話にして素通りする態度で終わっていて、そのことがさらに気分を暗澹とさせている。おそらく、多くの者は、まさかそこまでの悪い冗談はやらないだろうという感覚で見ているのに違いない。思い出さないといけないのは、2013年5月5日に東京ドームで行われた国民栄誉賞の授与式で、始球式に登場した安