なんで? というところから始まった話。色々考えた結果、やはりマリみては後発組とは大きく異なる点がある、その考え方だと、いわゆる「百合作品」にマリみては入らない、という結論に至りました。 ズバリ何が違うかというと、マリみてにおいては、個人個人の関係に恋愛感情は基本的に存在していない、ということにあります。 マリみてにおける姉妹の関係というのは、上級生は下級生を指導し、互いに高めあうことに目的をもっています。これは1巻において、祐巳が一回祥子さまの申し出を断っていることに象徴されます。祐巳にはこの時点で、祥子に対する憧れ、まあ、ある種の恋愛感情といえるものしか存在していませんでした。もう少し具体的に言うと、ロザリオ授受のシーンで、祐巳を選択した祥子さまの人格を認め、自分の不足部分を補う決意をするくだりがあります。 結局マリみてには恋愛感情第一の姉妹関係はありません。最近若干その傾向が見られます