この試用期の初回(→指2本で探る宝箱――ペンタックス「K-7」)で「K-7はハイアマチュアのための宝箱」だと僕は書いた。今回は、そのあたりをさらに掘り下げたいと思う。 K-7の付属品で目をひくのは「三角環(さんかくかん)カバー」だ。 おそらく40代半ばよりも若い世代にはこのカバーの本当の意味が理解できないかもしれない。このアクセサリーはカメラがまだレンジファインダーだった頃、主流だったものだ。 金属のリングがカメラのボディとこすれて傷をつけてしまうことを防ぐための工夫だが、僕はむしろデザインとしてとらえていた。ライカM3などのレンジファインダーカメラは、プリズムを持たない分ボディが小型軽量だった。当然ストラップも細い、1センチ幅ほどの牛革製がデフォルトになる。その両先端にこのリングカバーが雪洞(ぼんぼり)のようにくっついていると、そのバランスがとても可愛いのである。 周囲の人間も「あの人は