京都大医学部付属病院(京都市左京区)は19日、腎機能障害のある心不全の男性入院患者に、注射薬の炭酸水素ナトリウムを処方する際、誤って本来投与すべき薬剤の6・7倍の濃度の同一成分製剤を投与し、6日後に死亡したと発表した。 【動画】患者死亡で京大病院が会見 京大病院によると、患者は成人男性。造影剤を用いたコンピューター断層撮影(CT)の検査を行う際、急性腎不全となるリスクがあった。入院患者の場合は腎保護用の生理食塩水を検査前に6時間点滴する必要があったが、検査までの時間が十分に取れなかったため、代替策として外来患者向けの炭酸水素ナトリウムを用いたという。 さらに、本来は濃度1・26%の炭酸水素ナトリウム注射液を投与すべきだったが、成分は同じながら、商品名の異なる濃度8・4%の製剤を誤投与してしまったという。 患者は、炭酸水素ナトリウムの点滴開始直後から血管の痛みや顔面のほてり、首のしびれといっ