小さな木造船が相次いで日本海の沿岸に漂着している。多くは日本側の漁場で不法操業する北朝鮮の漁船とみられる。遺体が流れ着くこともあり、沿岸の住民は不安がる。いったい何が起きているのか。 北海道松前町沖にある島に船が漂着している――。28日午後、海上保安庁に通報があった。関係者によると、生存者が複数いるとの情報があり、同庁が巡視船を向かわせたが、悪天候に阻まれ確認には至っていないという。 秋田県由利本荘市の沿岸では同日、県警のダイバーが木片を見つけた。23日に漂着し、その後壊れて姿を消した木造船の船尾の一部とみられる。 木造船は全長約20メートル。夜間に魚をおびき寄せるランプがついていた。 乗っていた8人は保護され、県警の聴取に「1カ月半ほど前にイカ漁のため北朝鮮を出て、船が故障した。帰りたい」と話した。遭難者と確認されれば、法務省入国管理局が「遭難上陸」の手続きをとり、中国などの第三国を経由