東浩紀(あずま・ひろき)/1971年、東京都生まれ。批評家・作家。株式会社ゲンロン代表。東京大学大学院博士課程修了。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。93年に批評家としてデビュー、東京工業大学特任教授、早稲田大学教授など歴任のうえ現職。著書に『動物化するポストモダン』『一般意志2・0』『観光客の哲学』など多数この記事の写真をすべて見る 2018年は明治維新から150年にあたる(※写真はイメージ) 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * 年が明けた。今年2018年は明治維新から150年にあたる。論壇では明治再考企画が林立することになるはずだ。 明治再考にはたしかに大きな意義がある。しかしそれが、従来の明治のイメージをなぞるだけでは退屈だ。 本欄で繰り返し指摘してきたように、日本の政治は、現代日