トルコとスウェーデンはコーラン焼却をめぐり対立をエスカレートさせている。右傾化するスウェーデンでは「表現の自由」を理由にコーラン焼却が法的に認められた。やはり極右が台頭するトルコは強硬姿勢を強めており、スウェーデンのNATO加盟はほぼ不可能な水準に近づいている。 中立を国是にしてきたスウェーデンは、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにNATO(北大西洋条約機構)加盟を申請したが、すぐに実現するのはほぼ絶望的になった。その直接的な理由は加盟国トルコの反対だが、それを煽っているのはスウェーデン自身の右傾化である。 コーラン焼却「合法化」の波紋 NATO加盟国の首脳会議が7月11日からリトアニアで開催される。一つのポイントはスウェーデンの加盟申請が実現するかとみられる。 ストックホルムで開催されたNATO加盟に反対するデモ(2023.6.4)。スウェーデン国民の約8割はNATO加盟に基本的に賛