世界最大の「マグロ消費大国」の日本が、海外からずさんな管理でマグロを輸入している。日本経済新聞の調べで分かった。国際ルール上、多くのマグロ取引は資源保護の観点から厳しい管理下にある。日本は調達経路が不透明な「地中海産」マグロをクロアチアから受け入れており、大手すしチェーンやスーパーなどに広く流通している。元専門検査官による告発「日本に不正輸出された養殖マグロに絡む調査が、現在も続いている」

今年は7月19日、31日が「土用の丑」。ウナギの予約を誘う広告がスーパーやコンビニに張り出された。土用の丑にウナギを食べる習慣は江戸時代に始まったとされ、今も消費はこの時期に盛り上がる。その最中に出てきたのが国際取引の規制案だ。欧州が理由に挙げる「資源の著しい減少」の背後にもウナギ好きな日本人の存在がある。 (志田富雄:経済コラムニスト) いまだに謎が多いニホンウナギの生態 ワシントン条約(CITES=Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)は絶滅のおそれのある野生の動植物を保護する目的で1975年に発効。日本は80年に締約国となった。象牙が高値で取引されることでゾウが危機的な状況に追い詰められる——こうした場合に国際的な取引を規制し、乱獲などを抑える狙いがある。 締約国
小泉農林水産大臣は、EU=ヨーロッパ連合がニホンウナギなどの国際的な取り引きを規制するようワシントン条約の締約国会議に提案する方針を決めたと明らかにした上で、ニホンウナギなどは十分な資源量が確保されているとして、提案に反対するよう各国に働きかけていく考えを示しました。 ワシントン条約は、絶滅のおそれがある野生生物の国際的な取り引きを規制していて、ウナギのうち、ヨーロッパウナギは、すでに規制の対象になっています。 小泉農林水産大臣は、27日の閣議のあとの会見で、EUがニホンウナギやアメリカウナギなど18種類のウナギも規制の対象に加えるようことし11月から開かれるワシントン条約の締約国会議に提案する方針を決めたと明らかにしました。 水産庁によりますと、日本は、ウナギの消費量のおよそ7割を輸入していて、ニホンウナギなどが規制の対象になった場合、輸入が滞り、価格の高騰などにつながるおそれがあるとし
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ズワイガニの"そっくりガニ"が大量発生 値段は8分の1!?消費者はうれしい反面...ズワイガニ漁師たちには大打撃「単価が安くなると生活にも響く」 11月に漁が解禁された「ズワイガニ」。オスは山陰地方では“松葉ガニ”と呼ばれ、冬の日本海を代表する高級食材です。そんなズワイガニ漁を行う漁業関係者が今、“あるカニ”に頭を悩ましています。 「ものすごく影響受けてますわ。死活問題になっています」 「ここまで影響するとは正直思ってなかったですね」 こう話す兵庫県北部の漁師たち。憤マンの矛先は、「オオズワイガニ」。名前にズワイガニがついていて、見た目もズワイガニそっくりですが、実はまったくの別モノです。 (北海道の漁師※去年)「網がやられますね。あいつら口で網切るんで」 去年、北海道で大量発生し、大きな被害をもたらしたオオズワイガニ。あまりにもとれすぎたため、地元の直売所などで1匹150円で販売したとこ
大西洋原産のウミヤツメは、1800年代に北米の五大湖に侵入し、運河を通ってさらに広がった。(Photography by Andrea Miehls/GLFC) 北米の五大湖で、年間70億ドル(約1兆800億円)の規模を誇る漁業を崩壊寸前に追い込んだ外来魚ウミヤツメ(Petromyzon marinus)の駆除プログラムが、まれにみる成功を収めている。数十年におよぶ努力の末、人類は侵略的外来種の広大な湖全域における制御に成功した。世界でも類を見ない、野生生物管理の成功事例だ。 ヤツメウナギの仲間で大西洋原産のウミヤツメは、100年以上前に人間の活動によって五大湖の全域に侵入し、サケやレイクトラウト、ウォールアイといった在来種を食い荒らすようになった。 「ウミヤツメは、ただ泳いで入ってきただけです。我々人間が運河を建設して扉を開けてしまったのです」と、ウミヤツメの管理に取り組む五大湖漁業委員
水産資源管理の進むノルウェーの岸壁で釣りをしてみました。すると最低でも400~500グラムはある立派なサバが釣れました。日本の防波堤などでもサバは釣れます。しかしながら大きなサバが釣れることは少ないのではないでしょうか? 日本と違って沿岸で大きなサバが釣れる理由 岸壁のはるか沖合では、大型の巻き網漁船がサバ漁をしていました。漁獲されるサバは平均で400~500グラムはあります。100~200グラムといった小さなサバは、漁業者が獲るのを避ける仕組みがよく機能しています。資源的にも経済的にも悪いという意識があるので、小サバが漁獲されることはまずありません。 沖合で小さなサバまで一網打尽にされてしまえば、岸壁で大きなサバが釣れる確率は極めて低くなります。一方で、小さなサバを獲らなければ、成長して大きくなるだけでなく、産卵する機会を得て資源はサステナブルになっていきます。そして沿岸でも沖合でも大き
ブラジルのアマゾン川流域にすむピラルクーのウロコのクローズアップ写真。自然界の中でも、特に丈夫な素材として知られている。(Photograph by Andre Dib) 巨大な淡水魚は、地球上で特に絶滅が危ぶまれている動物のひとつだ。しかし、緑豊かなアマゾンの河川で、それに反する事例が生まれている。体長3メートル、体重200キロ以上になるピラルクー(ピラルク、アラパイマとも)は、わずか10年前、乱獲によって激減し、絶滅の危機に瀕していた。しかし、地域に根ざした保護活動が功を奏し、大幅に数が増えている。 ブラジルの生態学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)でもあるジョアン・カンポス・シルバ氏の研究によると、持続可能な漁に切り替えた地域では、ピラルクーの数が11年で425%も増えた。カンポス・シルバ氏は、ナショナル ジオグラフィック協会とロレックスによる「パーペチュ
一般的な魚の缶詰の賞味期限は製造日から3年であり、「保存食」として世界中で重宝されています。 保存がきくとはいえ、40年前の缶詰を食べようとは誰も思わないでしょう。 しかし、そんな古い缶詰が、研究者にとっては貴重な資料になるようです。 なんと古い鮭缶は、「寄生虫アニサキスのアーカイブ」として活用できるというのです。 アメリカのワシントン大学(University of Washington)に所属するナタリー・マスティック氏ら研究チームは、1979年から2021年にかけて製造された鮭缶を分析し、鮭缶の「鮭の切り身」に含まれる寄生虫アニサキスの数が増加していることを発見しました。 このことは、過去40年で、アニサキスを含む食物連鎖が正しく機能し、海洋哺乳類の個体数が増加している事実を示唆するという。 研究の詳細は、2024年4月4日付の科学誌『Ecology and Evolution』に掲
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ハフポスト日本版ニュースエディター。 関心分野は医療、介護、性について、選択的夫婦別姓、動物など。あとアニメとマンガが好き。
昨年末、2024年度予算が閣議決定した。うち水産予算は前年度補正を併せて3169億円と、過去最高だった前年の3208億円(前年度補正含む)をやや下回るものの、3100億円台を維持した。18年度まで水産予算は2300~2400億円程度であったが、同年末に国会を通過した漁業法の改正に歩調を合わせ、予算は一気に増額した。 漁業法の改正で目指されたのは、科学的な資源管理に基づく水産資源の回復と水産業の持続的な発展であると言える。これまで国が資源評価対象としていたのは計50魚種で、漁獲総枠(「漁獲可能量(Total Allowable Catch: TAC)」と呼ばれる)を決めて管理を行っていたのは8種に過ぎなかった。 水産庁によると、資源評価対象を23年度までには200種程度に拡大(22年3月現在192種)するとともに、資源評価方法についても過去数十年のトレンドから「高位」・「中位」・「低位」と分
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