クロモリ全盛時代からカーボンが主流になった現在まで、キャノンデールは一貫してファットチューブのフルアルミフレームを作り続ける。キャノンデールの代名詞ともいえるCAADシリーズも今や9代目。この時代にあえてフルアルミに乗る理由とは?今回もライター安井が300km以上を走り込んで検証する。 (text:安井行生 photo:山本健一/我妻英次郎) CAAD=Cannondale Advanced Aluminum Design。 高度なアルミニウム加工技術を用いて製作された、キャノンデール伝統のフルアルミレーシングフレームである。メインフレームのチューブを肉薄の大口径にすることにより、軽量かつ高剛性に仕上がっているのが大きな特徴だ。シートステーは路面からの衝撃を効果的に吸収するために砂時計 (アワーグラス) 型に曲げられており、さらに翼断面に加工されるなど、入門機とは思えない凝ったチュービン