大阪ガスは5日、水素と二酸化炭素(CO2)から都市ガスの主成分の合成メタンをつくり脱炭素につなげる「メタネーション」のうち、高効率の革新技術「SOECメタネーション」の試験装置を大阪市此花区の同社研究施設内に完成させ、試験を開始したと発表した。一般家庭2軒分のガスを製造できる。 同社によると、SOECによる合成メタン製造の取り組みは国内初。今後、装置の規模を段階的に拡大して試験と実証実験を重ね、2030年代後半~40年ごろの実用化を目指す。 SOECメタネーションは、太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気で水蒸気とCO2を電気分解し、生成した水素などから触媒反応で合成メタンを製造。合成の際に出る排熱を活用し水蒸気をつくる。 再エネから合成メタンへのエネルギー変換効率は従来のメタネーションの55~60%に対して、SOECは85~90%。その結果、コストの大部分を占める電気代を大幅に抑え