決算記者会見で説明するセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長=東京都中央区で10日、和田大典撮影 「スーパー事業の長期的な成長のための有力な選択肢の一つとして検討を開始する」――。10日の決算記者会見でセブン&アイ・ホールディングス(HD)の井阪隆一社長はイトーヨーカ堂の上場検討を表明した。 スーパー事業の構造改革を進め、外部資本を受け入れることで再成長を目指すとともに、セブン&アイはコンビニエンスストア事業に経営資源を集中する考えだが、スーパー、コンビニともライバルとの競争激化や物価高などで外部環境は厳しく、先行きは見通しにくい。 ヨーカ堂は2020年に100周年を迎えたグループの祖業。首都圏の駅前など好立地に食料品や日用品から衣料品に至るまでそろう総合スーパー(GMS)を運営し、ピーク期だった1999年2月期の売上高は1兆5451億円に達した。だが、衣料品はユニクロなどの専門店が