「速さはあったが、強さが足りなかった」。 TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)の開発部部長、村田久武さんは、2017年のル・マン24時間耐久レース(以下、ル・マン)を振り返り、語ってくれました。 世界で最も過酷なレースの1つと言われ、速さ・耐久性・信頼性・安全性・燃費など、クルマの総合力が試されるル・マン。3台体制で挑んだTGRは、予選で史上最速のタイムを記録しながら、2台がリタイヤ。残り1台が総合9位(※)、ハイブリッド技術で争うル・マン最上位の「LMP1」クラスで2位に終わりました。 しかしそこには、サバイバルレースのなか、生き残った1台を完走させるために、チームとして最後まで諦めずに挑戦し続けた舞台裏がありました。 ここでは、現地取材を含め、チーム一丸となって戦い続けたTGRを、チーム力の視点からご紹介します。極限の世界で戦うその姿は、チームビルディングのヒントとし