誰が読んでも面白い本というのがある。当然、ある程度大衆受け的な部分のトレードオフがあり、「ちょっと単純化しすぎるかな」「世俗的だな」という部分がデメリットになるものだ。これに対して、一部の人が読むとバカ受けに面白い本というのもある。痛快な本書「中国の大盗賊・完全版(高島俊男)」(参照)はどちらか。その中間くらいにある。誰が読んでも面白いとまではいえないし、一部の人にバカ受けということもないだろう。ただ、そこのトレードオフでいうなら、おそらく最適化された書籍だろうし、中国史の理解に自負がある人を除き、普通に中国史と中国文化に関心を持つ人なら、依然必読書だろう。「完全版」でない1989年版は多くの人に既読かもしれない。完全版は2004年に刊行された。何が「完全版」なのか。それは、筆者高島氏が本当に書きたかった終章が再現されていることだ。 1989年版つまり平成元年版が書かれたのはその前年か前々
Profile enjoetoh Search Entry Viz (11/15) ピノ (11/14) カウガール (11/13) ウィンチェスター (11/12) ぐるぐる (11/11) Comment Boy's Surface と 対談 ⇒ 正則一皐月闇のニンフたち (02/03) Viz ⇒ ミァハ (06/15) Viz ⇒ yuppy (12/05) ぞう ⇒ 戯言ですのであしからず (11/12) これはペンです ⇒ まる (11/11) 前立て ⇒ Nana (11/08) 小松左京さん ⇒ ファンの者 (08/05) 第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞 ⇒ ボスアイ (06/12) 第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞 ⇒ りこ (05/22) 第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞 ⇒ カルダイ社 武内弘道 (03/17) Archives November 2012 (
山形浩生「山形月報!」 2010年02月05日13:30 担当者より:山形浩生さんの書評連載の2009年末のものです。年末に山形浩生さんが強くプッシュなさっていた本は何なのか――ご一読ください。 配信日:2009/12/24 年末から正月にかけて読む本を買いためておこうかと思っている読者諸賢よ。もしぼくのこの連載を本当に本選びの参考にしているのであれば、いま買って読むべき本はまず何をおいても服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』(中公新書)だ。ずいぶん昔の本なのだけれど、長いこと絶版だったのが、この十一月にめでたく増補されて復刊した。 著者は日銀マンだが、IMFの技術援助の一環として、一九六〇年代半ばにルワンダの中央銀行総裁として派遣される。そこはかつての宗主国ベルギーが、怪しげなコンサルを通じて自国企業の利益のためだけに各種政策運営をしており、中央銀行ですらまともな帳簿もない状況。
チャン・ティエさん チャン・ティエさん(43才)は、建設作業員の夫と3人の子どもと5人暮らし。 サミックからのローンは2度目。 最初に借りた250ドルを無事返済し、現在は500ドルの融資を受けています。 雑貨屋の規模を拡大し、商品の種類を増やすことができたそうです。 ヘン・ヤンさん ヘンさんは、メロンやスイカを育てる農家であるとともに、建築資材を販売して生計を立てています。 現在のサミックからの借入額は、約40万円(4,000ドル)です。 ヘンさんがサミックからの借入を開始したのは、2000年です。 当初は、わずか3,000円(150,000リエル)でした。このお金で、歩行トラクタを修理しました。 その後、順調に「借入→返済」というサイクルを繰り返し信頼関係を築き、借入額は40万円となりました。 サミックによる融資によって、彼女のビジネスは成長を遂げ、家族4人が住むにふさわしい家に住むこと
さまざまな「後藤さん」についての考察が、やがて宇宙創成の秘密にまでいたる4色刷の表題作ほか、あまりにも壮大でかつあっけない銀河帝国興亡史、そしてボーイ・ミーツ・ガール+時間SFの最新型モデルなど、わけのわからなさが圧倒的な読書の快楽を導く、さまざまな媒体で書かれた全6篇+α。解説/巽孝之 125608
11月11 新刊のお知らせ さとうです。Twitterの方では先行でお知らせしておりましたが、こちらでもいよいよお知らせ。 来年1月16日、単著として3冊目の本が出る運びとなりました。今回は新潮新書より発売です。「バカの壁」「国家の品格」などを輩出した名門レーベルよりの刊行、ちょっとドキドキしております。タイトルはまだ仮題ではありますが、 「医薬品クライシス 78兆円市場の激震」 となっております。なかなか真っ正面から凄い題名がついてますが、文字通り現在医薬品業界を揺るがす2010年問題についての本です。ただし中身はそれだけではなく、医薬がどのように創られるのか、副作用とは何か、医薬品はなぜ生まれにくくなったか、そして今後の医薬はどこへ向かうのか、等々なかなか盛りだくさんに詰め込んでおります。 現在、出版へ向けて校正を進めておりますが、編集部からの評判は幸い大変によいようです。書く方として
↑魔法なんて信じない。でも君は信じる。 (本人本) えー、これは珍しい本ですよ。どう珍しいかと言いますと、マンガ家が入稿前の生原稿を編集者に紛失され、その顛末をマンガにして出版したという、たぶんマンガ史上初めての本だからです。 俺がくどくど説明するよりも、アマゾンに掲載されてある担当編集者(この本の)が書いた内容解説を添付したほうがてっとり早いと思います。 【内容紹介】 描き下ろしマンガ原稿が、出版前に67ページまるまる紛失!! この史上最大規模の原稿紛失事件の当事者が、顛末そのものをマンガ化!!!!! さらに気鋭の批評家・大谷能生氏による論考も併せて、この事件から見えてきた「マンガ」というメディアの本質に迫る!!!! ●マンガはどのような要素によって描かれているのか? ●コピーされることによって広まる/力を得る作品の特徴 ●20世紀のポピュラー文化の再考と、そのなかに位置づけられるものと
「若い世代に安心して赤ちゃんを産んで欲しい」との思いから、保険料を従来の約半分にすることを目指して設立されたライフネット生命保険。その理念を伝えるべくはてなブックマークニュースではこれまでに二回、ライフネット生命の出口社長とはてなユーザーとのPR対談記事をお届けしてきました。最終回の今回は、ブロガーとして、またネットをはじめ各種媒体でご活躍の“切込隊長”こと山本一郎さんのご登場です。 ライフネット生命保険 ライフネット生命は、生活者にとって便利でわかりやすく、かつ高品質な生命保険サービスを提供するという理念のもと、インターネットを主要チャネルとして、新しい生命保険を販売しています。 → 会社概要、お申し込みはこちら 第三回目の企画として、ライフネット生命出口社長と保険に関する対談のお願いをしたところ、「ちょうど妻の生命保険について話し合っていたところです」とおっしゃられた山本一郎さん。そこ
『数学で犯罪を解決する』 で参照した 大川法律事務所ー主張・コリンズ裁判と訴追者の誤謬 のネタ本として挙げてあったゲルト・ギーゲレンツァー『数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活』(吉田利子訳,早川書房,2003年)がたまたま県立図書館にあったので,借りてきた。 邦訳はちょっと品のない題名になってしまっているが,とてもまじめな内容の本で,innumeracy(邦訳では「数字オンチ」)が大きな社会的損失を生じていることへの危機感を持って書かれている。今まで読んだこの手の本の中では最高である。訳文はよくこなれているし,訳語も正確である。強いて言えば,false positive の訳は「偽陽性」で正しいのだが素人はツベルクリンの「擬陽性」と混乱しないかちょっと心配である(よく読めばちゃんと説明してあるが)。 著者の提案は以下のように要約できそうである。例えば「40歳の女性が乳がんである確率は1%
農政アナリストの山下一仁さんは、昨年までだったか、私が毎朝聴くNHKラジオで決まった枠をもって農政関連の話をしていた。その切れ味の鋭さから氏の意見をその後もおりを触れて傾聴してきたが、今年の年頭、本書「農協の大罪」(参照)が出て少し驚いた。著作は専門的な内容に限定されるとなんとなく思っていたのに、一般向けの書籍でわかりやすうえ、過激であったことだ。 「過激」という表現は正確ではない。高校生でもわかることが普通に理路整然と書かれているに過ぎない。農協がいかに日本の農業を滅ぼしたか、すっきりわかる。つまり、それが「過激」であると言うことになる。フォーサイト9月号記事「どこへ言った民主党『農政の理念』」で知ったのだが、本書は全国農業協同組合中央会(全中:JA)の「禁書」に指定されたらしい。妙に納得した。 日本という国の空気を多少なり知った大人なら、農協批判が逆鱗に触れる話題であることはわかる。以
松平定知●まつだいら・さだとも 1944年生まれ。早稲田大学商学部卒業後、69年NHK入局。『連想ゲーム』『NHK 19時ニュース』『その時歴史が動いた』『NHKスペシャル』など数々の看板番組を担当。2007年12月に退局後は、早稲田大学大学院、立教大学大学院の客員教授も務める。 「完成されたリーダーではなくて、その下にいてヒーローをヒーローたらしめる人物こそが実は奥深くて面白いと思います」 本書では、軍師として秀吉を天下人に押し上げた黒田官兵衛、上杉景勝に忠誠を尽くし直言によって難関を乗り越えた直江兼続、機智とアイデアで伊達政宗を窮地から救った片倉小十郎たちの生き方が、番組と同じようにわかりやすい語り口で綴られている。なかでも松平さんがこよなく愛するナンバー2が黒田官兵衛である。 「黒子に徹する見事な官房長官ぶりを示しながら、実はナンバー2に終わらず、あわよくば家康を倒して天下人を目指そ
倫理的に考えれば命に値段が付くわけもないのだから当然、書名の「命の値段が高すぎる! - 医療の貧困」(参照)は比喩である。実際はというと、後期高齢者医療制度にかかる費用が莫大で日本は高齢者医療を維持できるのだろうかという問題だ。 本書の趣旨にかかわらず、この問題は非常に深刻でこれからの政治に大きな影を投げかけるはずだった。 高齢者医療費が高すぎて、もはや国民には払えない。高齢者も現役世代も、これ以上の負担には耐えられそうにない。だからいって、このままじっとしていては何も解決しない。 ではいったいどうすればいいのか。 いくつかの選択肢がすでに用意されている。(中略) しかしその前に、医療制度の「抜本的解決」はありえないことを理解しておいていただきたい。 どの政党も医療制度の「抜本的解決」を訴えている。ところが中身はお粗末なものばかりで、具体的な解決案はほとんど示されていない。国民は待てど暮ら
例えば、小泉改革で格差は拡大したとよく言われる。本当だろうか。いろいろな議論はあるが、議論の大半は論者の主観であったり、論者の身の回りの生活感覚から導かれた、ごく局所的な状況報告であったりする。 それ以前に、「小泉改革で格差は拡大した」という命題はいったい何を意味しているのだろうか。命題は真または偽として評価されるものだ。「それが本当であるか、あるいは嘘であるか」という判定は、このケースでは格差の定義とその評価法に依拠している。一番明快な説明は、数値的・数学的に格差なる社会現象を定義し、実際に統計データに当たってみて、その正否を見ればよい。それが方法論ということでもあり、統計学はその数値的な表現から方法論によく利用されている。 本書、「不透明な時代を見抜く「統計思考力」(神永正博)」(参照)は、統計から各種議論の正否を考えるための参考書でもあり、加えて統計を使って考える際の勘所を比較的平易
宇宙開発とビジネスと民主主義(moderntimes) 宇宙開発と社会との関係を分析。 松浦晋也と鹿野 司の“読書ノート”(裳華房) 裳華房メールマガジンでの書評連載。 日経クロステック著者検索 松浦晋也 日経BPの媒体に書いた2003年以降に書いた技術的記事が読めます。全部ではありません。一部は同社のウェブ媒体リニューアルで消えたままになっています。 日経ビジネス電子版・著者ページ 2015年以降に日経ビジネス電子版に書いた記事は、ここから読むことができます。 介護生活敗戦記 2017年に連載した、認知症を発症した母80歳を自宅介護した記録です。現在連載は、NPO法人「となりのかいご」代表の川内潤さんが受け継いでいます。ここから著書「母さん、ごめん。」が生まれました。 松浦晋也の「モビリティビジョン」 2008年から2011年にかけて「Wireless Wire」で行った乗り物に関する連
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