この歳になるまで日本から出たことはなかった。大学生の頃は単車に乗ってて国内旅行で満足してたし、サラリーマンになってからはまとまった休みと言えばGWとか年末年始とか航空券の高い時期だけであえて海外旅行に行く気にはなれなかった。とにかく自分はずっと日本で生きていくんだろうと本気で思ってた、会社を辞めるちょっと前までは。結局のところ日本の労働環境とか日本人のある種の性質とかそういうものにうんざりしてしまって、そうなると猛烈に「海外」と言うものが見てみたくなった。真っ先に興味を持ったのはシンガポールと香港。ただ、新興都市となると2,30年前の東京を思い浮かべるとある程度までは想像がついてしまう。もっと強烈なものが見てみたいと思ってバックパッカーの人の旅行記などをネットで見てると、カンボジアのシェムリアップの町並みとアンコールワットの写真に遭遇。これだ、と思った。 実際には、会社を辞めてフリーランス
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