安倍晋三首相は東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年を「新しい憲法が施行される年にしたい」として憲法改正の目標期限と位置づけた。ただ、国際オリンピック委員会(IOC)は「スポーツと平和の祭典」の政治利用を禁じている。五輪をてこにした憲法改正は、五輪の精神にかなうのか。【佐藤丈一、曽根田和久】 「20年に向けてさまざまな目標を立てている。日本が新たなスタートを切る年にしたい」。首相は9日の参院予算委員会で五輪と憲法改正について語った。これまでも五輪に関連する形で政策課題に言及してきた。 13年9月、ブエノスアイレスのIOC総会で「(福島第1原発の)状況はコントロールされている」と発言。汚染水対策をアピールし、招致の実現につながった。その後はたびたび「復興五輪」に言及。「野球・ソフトボール」の一部の福島開催は首相官邸の意向が働いたとされる。
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