未成年の喫煙防止を目的とする認証制度が、販売店の選別を招いた。 導入が始まった地域では、たばこ自動販売機の売り上げが激減。 「街角のたばこ屋さん」は、過去の風景となろうとしている。 「父親から受け継いだ仕事だったけれど、赤字では続けられない」。宮崎県のあるたばこ店主が廃業を決意した。鹿児島県で50台以上のたばこ自動販売機を運営する専業店主は「ここまで落ち込むとは。たばこ自販機は公衆電話と同じ運命をたどるのでしょうね」とため息を漏らした──。 3月1日、宮崎県と鹿児島県で、自販機でのたばこ販売に関する成人認証制度が始まった。自販機でたばこを購入する際に、顔写真付きの成人識別カード「taspo(タスポ)」をかざすことが事実上、義務づけられた。未成年の喫煙防止策の一環だ。このタスポ導入が、自販機で生計を立てるたばこ販売店の経営を揺さぶっている。タスポの普及が進んでいないためだ。 導入から1カ月余
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