ブックマーク / hirokimochizuki.hatenablog.com (15)

  • 私は植松のように考えない。他人を不幸にしたからと言って殺されて良い人間などいない。 - 望月優大のブログ

    今日、7月26日で相模原障害者施設殺傷事件から丸1年になる。 障害者「幸せ奪う存在」=トランプ氏演説契機に-手紙で植松被告・相模原施設襲撃:時事ドットコム 【独自】45人殺傷、植松被告からの手紙|日テレNEWS24 最近になって植松聖被告からマスコミ各社あてに手紙が届いたようだ。事件から1年というタイミングを意識したのだろう。上記記事よりそれぞれ引用する。 時事 植松被告は手紙の冒頭、「不幸がまん延している世界を変えることができればと考えました」と記した。重度・重複障害者を「人の幸せを奪い、不幸をばらまく存在」だと主張し、「面倒な世話に追われる人はたくさんいる」「命を無条件で救うことが人の幸せを増やすとは考えられない」と訴えた。 安楽死の対象の判断基準として、「意思疎通が取れる」ことを挙げた。植松被告は襲撃時、居合わせた職員を連れ回して「この入所者は話せるのか」と聞きだそうとしていたことが

    私は植松のように考えない。他人を不幸にしたからと言って殺されて良い人間などいない。 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2017/07/26
    『「社会的に殺されて然るべき人とそうでない人」の境界線を揺るがしたい。「意思疎通」の有無で線を引き』シンガー的な?
  • 自己責任を求める成功者たちにつけるクスリ - 望月優大のブログ

    田圭佑氏のツイートが話題になっていた。若い世代の自殺に関するニュースを取り上げて「他人のせいにするな!政治のせいにするな!!」と吼えている。ああ、このツイートは見たくなかった。好きなサッカー選手であるだけに個人的には残念な気持ちになった。 田氏が取り上げている記事はこちら。 記事を一目読んでみていただければわかる通り、田氏が言うような「他人のせい」とか「政治のせい」とかそういった内容についての記述がある記事ではない。これを読んであのような書き込みをするということは、彼が「自殺」という問題を考えるうえでのある種の思い込み、「自殺者は自分の苦境を「他人や政治のせい」にして自死したのだろう」といった類の思い込みがあるからだろうと思う。若者に対して強く生きるように鼓舞したいという彼の気持ちはわからなくもないが、この文脈で使うべき言葉、そして言葉遣いだとは到底思えなかった。 平凡な、物言いでは

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  • 鈴木謙介氏の整理に沿ってーー経産省「次官・若手ペーパー」論(3) - 望月優大のブログ

    社会学者の鈴木謙介氏が件のペーパーをもとに始まった議論に対してある種の総括(?)的なブログ記事を書かれていた。鈴木氏のことは昔から尊敬しており、過去に氏の著作のいくつかを読んできたのはもちろんのこと、講演を聞きにいったこともある。記事中で私のブログも紹介くださっていたので、勝手に胸をお借りする気持ちになってアンサーブログという形でまとめておきたい。 私の過去記事はこちら。 鈴木氏の趣旨は明快で、記事タイトルの「選択肢を理解する」の通りである。すなわち「どこに論点の中心があって、何が対立していて、そして僕たちに示されているのはどのような選択肢なのかということが明らかになっていない」ので、それを明らかにしようということである。 私も二目の記事で「どこに国家観や政治思想上の大きな分岐が走っているかを正しく認識したうえで自分の思考を深めてみていただければと思う」と書いていたが、それと基的に同趣

    鈴木謙介氏の整理に沿ってーー経産省「次官・若手ペーパー」論(3) - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2017/05/24
    国債破綻論って自分が観察してるだけでも10年はオオカミ少年なんだけど、いつになったら責任を取るのか・・・
  • 経産省「次官・若手ペーパー」に対するある一つの「擬似的な批判」をめぐって - 望月優大のブログ

    先日こちらのエントリを書いたところかなり大きな反響があった。 その後、件の「次官・若手ペーパー」に対する応答が他所からもいくつかなされていたが、そのなかに渡瀬裕哉氏という方によるかなり強めの批判記事があった。この方のことは存じ上げなかったが、私とはだいぶスタンスの違う議論をされているようなので、自分の立ち位置を明確にするためにも簡単に取り上げさせていただく。(なお、今回も前回記事と同様、個人の人格に対する攻撃を行う意図は微塵もなく、議論の整理が目的であることを明記する。) 「時代遅れのエリートが作ったゴミ」発言者に訊く!若手経産官僚のペーパーに感じた違和感とは。 | 一般社団法人ユースデモクラシー推進機構 どんな方か知らない方もいらっしゃるかもしれないので、プロフィールを上記の記事より転載する。読むに、ティーパーティー運動にシンパシーのあるリバタリアン的な志向性をもった方なのであろう。 渡

    経産省「次官・若手ペーパー」に対するある一つの「擬似的な批判」をめぐって - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2017/05/21
    「実質的にグローバリズムAとグローバリズムBとグローバリズムCの選択肢しかない日本がおかしいのではないか」https://youtu.be/RqWpokdk_iA?t=1796
  • 経産省「次官・若手ペーパー」に対する元同僚からの応答 - 望月優大のブログ

    経済産業省の「次官・若手プロジェクト」によるペーパーが話題になっていた。私自身、新卒時に同省で働いていたのだが、このペーパーの作成に私の(個人的に親しい)同期なども関わっているようだ。 不安な個人、立ちすくむ国家 〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか〜 平成29年5月 次官・若手プロジェクト | 産業構造審議会総会(第20回)‐配布資料 | 経済産業省 したがって、以下に述べていくことについては、このプロジェクトの参加メンバーに対する人格攻撃の意味合いをまったく持たず、このペーパーが提案する国家観及び社会像そのものに対して応答していくものである。あらかじめ述べておくが、私の意見の基調は「反論」のそれである。しかし繰り返しになるが、その目的は特定の誰かへの攻撃ではなく、政府が発表しかつ社会的に話題になっている資料について、そこでなされている議論の整理と、別の視点を提供することだけをこの文

    経産省「次官・若手ペーパー」に対する元同僚からの応答 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2017/05/20
    経産官僚の中野剛志によれば経産省の多数派は程度の差はあるけど古賀みたいな「改革志向」らしいので、若手の跳ね返りによる反乱文書というより経産省の規定路線を加速させる為のペーパーなのかな
  • 上野千鶴子氏の発言を読んで思ったこと。 - 望月優大のブログ

    上野千鶴子氏の中日新聞紙上での発言が話題になっていました。炎上と言ってよいかと思います。上野氏の発言はこちらで全文読むことができます。Togetterもできていました。 この国のかたち 3人の論者に聞く|考える広場|朝夕刊|中日新聞プラス 上野千鶴子「日人は多文化共生に耐えられないから移民を入れるのは無理。平等に貧しくなろう」 - Togetterまとめ 上野氏の発言を簡単にまとめます。カギカッコの中は引用です。 日は今転機にある。最大の要因は人口構造の変化。 人口を維持するには自然増か社会増しかない。自然増は無理だから社会増、すなわち移民の受け入れしか方法がない。 したがって、日には次の選択肢がある。「移民を入れて活力ある社会をつくる一方、社会的不公正と抑圧と治安悪化に苦しむ国にするのか、難民を含めて外国人に門戸を閉ざし、このままゆっくり衰退していくのか。」 「移民政策について言う

    上野千鶴子氏の発言を読んで思ったこと。 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2017/02/12
    移民推進は賃下げ圧力になるから企業は喜ぶけど労働者は喜べない、20年も需要不足(供給過多)を放置しておいて移民で経済成長とか労働者をバカにしてるとしか思えない
  • 米大統領令による入国禁止措置についてのロイター世論調査の詳細 - 望月優大のブログ

    ロイターによる外国人や難民の入国に関する大統領令についての世論調査結果が話題になっている。 入国禁止49%賛成 反対41%を上回る 米世論調査:朝日新聞デジタル 世論調査を行ったロイター自身の情報を見たほうが良いと思ったのだが、日語記事が見当たらなかったので、こちらのロイター英語記事を参照しながら世論調査の結果をメモしておく。 Exclusive: Only a third of Americans think Trump's travel ban will make them more safe | Reuters 「入国禁止についての態度 (Attitudes on immigration ban) 」と題されたこの世論調査は合計3問の質問からなっており、ロイターが調査会社のIPSOSと共同で実施したようだ。サンプルサイズは民主党支持者が453人(信頼区間5%)、共和党支持者が478

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  • トルコというダムは決壊するのか - 望月優大のブログ

    いまトルコについて考えることは質的なことである。 トルコについて考える経験を通じて、自由民主主義を奉じる先進諸国に生きる人々は、自分たちの暮らしがどんな基盤に拠って立っているのかを理解する。それはひどく脆弱な基盤であり、少しの変化で動揺してしまうほどのものだ。 そして、いままさにその基盤が危機にさらされようとしている。 直接的に言えば、今年の3月に結ばれたEU-トルコ間での合意によってトルコ経由でのEU諸国への難民流入が大きく抑制されていたのだが、その合意自体が現在危機に瀕している。 Migrant crisis: Turkey threatens EU with new surge - BBC News トルコ大統領「移民に国境を開放」、加盟交渉渋るEUに脅し | AFPBB News この記事ではその危機について書いていく。 「EU-トルコ間合意」の成立と動揺 難民の「ダム」としての

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  • 日本の貧困は「降格する貧困」に近づいている。セルジュ・ポーガム『貧困の基本形態』講演から。 - 望月優大のブログ

    「はしごの下にいるんだよ。それ以外におれたちが誰なのかをはっきりさせる言葉があるのか。おれたちははしごの下にいて、うやわず、それだけさ。おれたちのための言葉なんてない。はしごの下には工員がいて……やがて上に上がっていく。でも、おれたちは?失業者じゃない、工員じゃない、何でもない、存在しないんだよ!社会の乞だ。それがすべてさ。何者でもないんだ!」(工場勤務歴20年以上の41歳RMI受給者の語り) セルジュ・ポーガム『貧困の基形態』終章の冒頭に掲げられたエピグラフ 10/22に現代フランスを代表する社会学者であり、貧困の社会学で有名なセルジュ・ポーガム教授の講演に行きました。講演のタイトルは「貧困の基形態 日的特殊性の有無について」となっており、今年日語訳された『貧困の基形態』のタイトルをそのまま掲げつつ、さらに日貧困についても語ることが期待されました。 日仏会館フランス事

    日本の貧困は「降格する貧困」に近づいている。セルジュ・ポーガム『貧困の基本形態』講演から。 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2016/10/24
    「労働者のための政党であるはずの社会民主主義的な政権下でむしろネオリベラルな政策が推進されていく、ここ20~30年ほどの間に起きているそうした世界的な潮流」
  • 「善意の上限」をどこに引くか。墓田桂『難民問題』と折れた理想主義。 - 望月優大のブログ

    2015年はEU諸国にとって難民受け入れという文脈で記録的な1年となった。そして、いまそのバックラッシュに各国が悩まされている。 ドイツの首都ベルリン(Berlin)特別市(州と同格)で18日、市議会選挙が行われ、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相率いる与党キリスト教民主同盟(CDU)が歴史的な大敗を喫した一方、同首相の難民受け入れ政策に反対する世論の怒りをすくい上げた新興右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進した。 長年、多様で多文化な都市であることを自負してきたベルリンだが、ドイツ公共放送によると「反イスラム」を掲げるAfDが、約14%の票を獲得した。AfDの躍進を特に支えたのは、高層ビル群が立ち並ぶ旧東ベルリン地区。連邦議会選を来年に控え、AfDは全国16州のうち10州で議席を確保したことになる。 2015年9月、ドイツはバルカンルートを通って東欧までやっ

    「善意の上限」をどこに引くか。墓田桂『難民問題』と折れた理想主義。 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2016/09/20
    「善意」と言うが推進してる連中の中には難民・移民を受け入れることで利益(賃下げ圧力)を得る者も多い
  • 天皇と国民とメディア - 望月優大のブログ

    天皇については、日国憲法の第1条にこう書かれている。 第1条 天皇は、日国の象徴であり日国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日国民の総意に基く。 この内容に関連して、今上天皇が昨日のビデオ映像で以下のように語られていた。 天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。 憲法には、天皇が日国の象徴、そして日国民統合の象徴「である」ことが書かれている。しかし、この言葉で語られていることは、今上天皇が、天皇として、憲法に書かれている通りの日国及び日国民統合の象徴「になる」ために、これまでの約28年間心血を注いでこられたということだろうと思う。そして、今上天皇が、天皇と

    天皇と国民とメディア - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2016/08/09
    「国民統合は税を中心とした国民的再分配のために必要不可欠なものである。一人一人の努力によって勝ち得たと感じている財の一部を国民の名の下に一時共同で保有し、社会のなかに存在する様々な問題に対応する」
  • 『シン・ゴジラ』の気持ちよさについて(追記あり) - 望月優大のブログ

    『シン・ゴジラ』を観てきたので感想を書きたい。『シン・ゴジラ』という作品について何かを書くというよりは、『シン・ゴジラ』というこの作品が大ヒットしており、一部の人々を強烈に熱狂させていることについて書くといったほうが正しいかもしれない。 ちなみに、熱狂している人が多数いるという表層的な事実は知っているものの、そうした人たちが具体的に書いているブログなどに目を通したわけではない。あくまで、映画を観て、この映画が流行っているということについて自分が考えたことを書く。それほど長い文章にはならないはずだ。 まず、何の深みもない言葉で言えば、『シン・ゴジラ』は面白かった。ここで簡単にだけ触れておくと、3.11の大震災が発生したとき私は経済産業省に務めており、こうした緊急時に行政組織がどんな雰囲気を帯びるかとても良く覚えている。その記憶に照らしても、『シン・ゴジラ』は良くできていると思った。ただ、「良

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  • 「どんな人でも役に立てる」と「役に立たなくても生きていける」の違い - 望月優大のブログ

    イギリスで主に障がい者向けの福祉予算が削られているというこの記事を読んで。 英国福祉改革センターのサイモン・ダフィー博士によると、世界金融危機後の2010年に保守党が政権を握って以降の6年間、障害者は健常者と比べて9倍、重度の障害を抱える人々にいたっては19倍も厳しい生活を強いられてきたという。こうした状態に陥ったのは、福祉と住宅手当、社会保障の削減が重なった結果だ。 ある国が生みだす富は有限で、それは現在で言えばGDPと呼ばれている。そして、そのGDPから国や地方自治体が徴収する税ももちろん有限で、その有限な資金をもとに、政府は国民の権利を保障するための歳出を行う。問題は、その歳出が歳入に見合わないほど大きくなったときどうすればよいのか、だ。 選択肢は二つしかない。歳入を増やすか、歳出を減らすか。歳入を増やすには、GDPを増やすか、税率を上げるか、あるいは借金をするという方法がある。歳出

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  • パナマ文書問題を見る視点② 底辺への競争 - 望月優大のブログ

    一昨日パナマ文書問題を考える前提として、タックスヘイブン問題の構造を簡単にまとめた。そこでは、資のグローバルな還流に対する国家権力の徴税能力の限界ということを書いたのだが、国家が自らの徴税能力を強化する(例えば移転価格税制を取り入れる)こと以外にやっていることがある。それがいわゆる「底辺への競争 Race to the bottom」だ。 底辺への競争とは、市場から生み出される資金を出来るだけ多く自国内に滞留させるために、各国が企業にとって良い条件を提示しようと、法人税や労働基準、環境基準等の引き下げを競い合う状況のことである。 『21世紀の資』の著者、トマ・ピケティもパナマ文書に関する寄稿記事のなかで法人税の引き下げ競争から脱却する必要を論じている。直訳調で読みにくいかもしれないが、原文併記で紹介する。 ヨーロッパにおいて、大企業の利益に対する税制についての財務当局同士の競争が新たな

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  • パナマ文書問題を見る視点 - 望月優大のブログ

    パナマ文書問題は、話の前提としてタックスヘイブン問題の構造がわからないと理解できないと思うので簡単にまとめる。基的な知識は志賀櫻『タックス・ヘイブン』を読むことによって得られる。 タックスヘイブン問題は、国家権力の徴税能力の限界という問題と言い換えることができる。「公法は水際で止まる」という言葉にある通り、ある国の法律に則って行使される徴税権は、他国での経済活動に対して直接執行することが基的にできない。この大前提のもとに、タックスヘイブン問題を理解する必要がある。 タックスヘイブンとは、通常の国や地域に比べて、税率が著しく低い国や地域のことだ。また、金融取引に関する情報を現地の政府がきちんと認識していなかったり、認識していたとしても厳重に秘密にしていたりするという特徴もある。違法な可能性のある資金の流れを把握し、取り締まるためには、タックスヘイブンの政府から関連する情報をもらえれば良さ

    パナマ文書問題を見る視点 - 望月優大のブログ
    toraba
    toraba 2016/04/11
    「構造としては、多国籍企業が途上国でたびたび引き起こす労働問題や環境問題に似ていなくもない」
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