イメージしてたのと全然違う。 この人とずっと一緒にいたいと思ったり、守りたいと思ったり、そういうのが全くない。 あるのはお互いのグロテスクな肉欲のみ。 付き合いだす前、俺は彼女のことがとても眩しく見え、 初めてのデートの日、言葉にできない高揚感があったはずだ。 あったのだろう、とは思い出せる。しかし、あの時の感覚は戻ってこない。 彼女に対する情熱はたった一回の射精によって霧となって消えうせた。 今はただ、性欲によって動かされているだけだ。 彼女に対する美辞麗句はセックスを盛り上げるための、飾りでしかない。 これはもう恋愛じゃないじゃないか。人間よ、もうよせ。こんなことは。