ドナルド・トランプ米大統領が側近ロジャー・ストーン元被告の禁錮刑を免除したことを受けて、起訴したロバート・ムラー元特別検察官は11日、米紙に寄稿し、たとえ刑の執行を大統領が免除しても、無罪になったわけではないと指摘した。連邦捜査局(FBI)の元長官でもあるムラー氏が、マスコミで発言するのはきわめて異例。 ムラー氏は特別検察官として2016年大統領選へのロシア介入疑惑捜査を指揮。トランプ氏を長年支援してきたストーン元被告は、ロシア疑惑に関連する捜査で逮捕・起訴された。 元被告は偽証や証人買収の罪などで禁錮3年4カ月の有罪となったものの、刑務所への収監を目前に、トランプ氏が刑の執行を免除した。トランプ氏はムラー氏の捜査や自分の側近たちが次々と有罪になり収監されたことについて、政治的思惑による「魔女狩り」だと常に非難してきた。