身に覚えがないのに、突然、「容疑者」になった――。「殴られた」という被害申告、医師の診断書、目撃証言など捜査の端緒となる「3点セット」をそろえられ、書類送検された大阪の日本料理店主の男性(43)が、朝日新聞の取材に応じた。「事件はなんぼでも作り出せる。怖い」 「暴力を振るって逃げましたね?」 昨年9月、自宅を訪れた大阪府警の警察官に、いきなり切り出された。店主は、大阪市内の商店街で、男性の首を絞め、けがをさせたとされる傷害事件の「容疑者」となった。 その4カ月前の土曜日の昼下がり。見知らぬ男性と、道を譲る、譲らないで口論になった。「でも、暴力なんて振るってない。相手が途中で倒れ込み、『警察を呼んでくれ』と叫んだので、取り合わずにその場を離れただけだ」と店主は説明する。 相手の男性は、警察に被害届と「全治1週間」の診断書を提出。男性の妻の「目撃証言」もあり、捜査を促す「3点セット」がそろって
![ある日、突然「容疑者」に 虚偽被害申告、相手の意図は:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b32458dc46d6c1f8ac47a81b13deec46ca04b5a0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20170908000824_comm.jpg)