ふと、私がオペレーターブースの一角を通りかかった時でした。区切られたブースに座る1人のオペレーターの女性が、はらはらと涙を流しながら電話をしていました。 どうやらクレームを受けて、お客さまに怒鳴られている様子。お客さまの罵声は、オペレーターのヘッドフォン越しでも聞こえてくるほど大きなものでした。 理不尽なクレームに疲れ「もう会社に行けない…」 (うわっ、大変!! だっ、誰か!) 私があわてて手を叩くと(コールセンターではヘルプを呼ぶとき、手を叩いたり振ったりして合図します)、すぐに男性社員が飛んできて、オペレーターからヘッドフォンとマイクを取り上げて電話を代わりました。 泣いているオペレーターは、別の女性社員が付き添ってコールセンターの外に連れて行きます。でも、彼女の周りにいるオペレーターは、ちらりと彼女を目で追った後、何事もなかったように電話を続けています。 なぜなら、コールセンターでは