いまや「いらすとや」の絵を見ずに暮らす日はない。愛らしく柔らかいが、ほんのりと毒もある独特のテイストのイラストは、ネットの中はもちろん、プレゼン資料から店舗の案内、官公庁の掲示板に至るまで、日本の至るところに、あの絵があふれている。あなたのSNSのタイムラインを見れば、1日に数回は「いらすとや」の絵をみかけるはずだ。テレビ番組に使われる説明用フリップに「いらすとや」の絵が入っていることも多い。 【画像】この記事で使われている「いらすとや」の画像 一方で、こんな意見もある。 「『いらすとや』がどんなものにも使われているのは、クリエイティブの後退であり、イラストレーターの敵だ」 果たしてこれは正しいのだろうか? 筆者はそう思っていない。「いらすとや」のビジネスモデルと、イラスト利用の置かれた現状を考えると、もう少し違った風景が見えてくる。 「いらすとや」は、イラストレーターのみふねたかし氏が運