今年のノーベル賞の授賞式が行われた。なかでもひときわ大きな注目を集めたのが、ノーベル平和賞を史上最年少の17歳で受賞したマララ・ユスフザイだろう。受賞スピーチでは「どうして『強い』といわれる国々は戦争を生み出す力がとてもあるのに、平和をもたらすにはとても非力なの?」「なぜ戦車を作ることは簡単で、学校を建てることが難しいのか」と少女らしい率直さで訴えつつ、「いまだに弟とケンカしてるのにノーベル平和賞」と冗談も交え笑いをとるなど、あらためてその聡明さを印象づけた。 「すべての子どもが学校で学べるように」マララの訴えは普遍的なものだが、一方で「欧米の広告塔ではないか」といった批判にもさらされている。しかし、彼女の発言をきちんと見れば、マララが単に欧米にかぶれているだけではないことはよくわかる。 たとえば今回の受賞スピーチでも、こんなふうに語っている。 「今は、指導者たちにいかに教育が大切か、わか