「楽園まで」張間ミカ(トクマ・ノベルズEdge) 雪が降り続ける世界。普通の人と目の色がオッド・アイの少女ハルカと弟のユキジは、異能を持つために悪魔と呼ばれ、教会に追われていた。ハルカは心を失った双子の弟ユキジの手を引いて〈楽園〉を探す。 旅の最中に出会った青年ウォーテンは二人が悪魔であることを知っても態度を変えなかった……。 一方、悪魔を駆る役目を担う「狩人」の青年ルギは、教会に疑問を抱き始めていた。 ハルカとユキジは、楽園の在り処を知るが、「狩人」たちに追い詰められて……。 ――お願い。何も望まないから、なにも奪わないで。 第5回トクマ・ノベルズEdge新人賞 世界の醜さを少女の視点で美しく描ききった良作。 まず見えてくるのは世界の醜さ。主人公のハルカ、教会が作る世界で悪魔とされる異能の力を持つ彼女を通して見えてくるのは、世界の冷たさ、不公平さ、理不尽さ。狩る側である教会の狩人ルギの葛
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