MSDはこのほど、「日本の公衆衛生における予防接種の役割」と題したメディアセミナーを都内にて開催した。当日は、公衆衛生学と子宮頸がんの有識者がそれぞれの立場から予防接種の重要性について講演した。 ワクチンには必ず副反応が出る 東京大学大学院医学系研究科 国際保健学専攻 国際保健政策学教室の渋谷健司教授は、「予防接種の重要性 公衆衛生学的視点から」と題して登壇した。 渋谷教授はまず、ワクチンの役割について解説。生命や健康を守るワクチンによって、毎年世界で250万人の子どもの命が救われており、大半はその効果が迅速であることを説明した。実際に2000~2008年の期間で、ワクチンによって世界のはしかによる死亡が約8割も減少したという。 その一方で、ワクチンの副反応についても言及。ごくまれに副反応は起こり、そのほとんどは一過性の軽微な症状(局所の発赤や発熱など)だとした。ただ、中には入院を伴ったり