「親切(やさしさ)からの行動は、どんなに小さいものでも、無駄になることはない。(No act of kindness, no matter how small, is ever wasted.)」これは寓話作家、イソップが残した言葉である。 kindnessという英語にぴったりくる日本語がなかなか見当たらないのだが、辞書的には「親切」が該当し、それは人のやさしさを意味する。人が人を思う気持ちが形となって現れるのが親切心である。 時として人は、親切は余計なお世話だと解釈したり、偽善と揶揄する場合もあるが、人の親切がなければ、この世から、残酷さや差別を減らすことはできない。そして心からの親切な行為は、あらたなる親切な行為を生み、それが連鎖していくのだ。 1.ユダヤ人夫婦を救った、ある女性の命がけの行為 この画像を大きなサイズで見る 1941年、農場で働くポーランド人女性ゾフィア・バーニャは、村