アルゼンチンのフェルナンデス大統領は12日、同国と英国が領有権を主張する英領フォークランド(スペイン語名マルビナス)諸島で行われた諸島の帰属を問う住民投票の結果、99.8%が英領維持を選んだことについて「パロディーだ」と批判し、引き続き領有権を主張していく考えを強調した。地元メディアが伝えた。 高インフレ率などに対する国民の批判が高まっており、フェルナンデス政権には、同諸島の領有権を強硬に主張し続けることで国民の目を経済失政から背けたい狙いがあるとみられる。同政権は、諸島住民の大半が英国からの移住者だとして、住民投票を実施した自治政府や、それを支持した英国側を批判している。 一方、フェルナンデス氏は、米国が住民投票後もこれまで通り中立的な姿勢を変えないと表明したことについて「大事なことだ」と評価した。(共同)