11月9日に開かれた欧州製薬団体連合会主催のワクチン・メディアセミナー「欧州におけるワクチン政策の現状とリスクコミュニケーション~英国での成功事例を中心に~」、イギリス保健省デービッド・ソールズベリー予防接種部長の講演の後半です。 子宮頸がんを予防するHPVワクチンで有害事象が発生した際の対応について、興味深い報告を聞くことができました。 イギリスではHPVワクチンは18歳以下の全女性に無料で、主に学校で提供されます(学校に通っていない場合はかかりつけ医)。2009年9月、14歳の少女が学校でHVワクチンを接種直後に死亡するという出来事がありました。当時、マスコミはこれについて非常に無責任な書きたて方をしました。ローカルの保険局はまず、イギリス保健省の予防接種部長と国の薬事規制当局に連絡し、さらに死亡の事実、家族・友人に対する哀悼の意、そして緊急かつ徹底した調査を実施する旨の記者声明を発表