東野圭吾さんの小説に、『真夏の方程式』というものがある。探偵ガリレオシリーズのひとつで、映画化もされたから、ご存知の方も多いかも知れない。 ガリレオシリーズの探偵役は、物理学者の湯川学という人物。彼は、物理学を中心とした広範な科学の知識を駆使して、警視庁の友人、草薙の抱える難事件を解決していく。 基本的には湯川は、警察の操作に協力することに積極的ではない。学生を育て、研究に従事し、事務局や役所の押し付ける膨大な事務仕事を捌かなければならない大学の准教授としては当然の態度であるが、その彼を担ぎ出すために、草薙や部下の内海は毎度腐心することになる。 しかし、この作品では、湯川は自ら積極的に、事件の解決に向けて動き出す。 事件の被害者と同じ旅館に宿泊していた湯川は、いち早く犯人の用いたトリックに気が付き、そのトリックが孕んだ深刻な問題に直面するからだ。 事件の核心に触れる記述となるので
「海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日本の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも
小学生に人気の科学学習漫画「サバイバル」シリーズをご存知でしょうか? 韓国発のこの漫画、各国語に翻訳され、日本でも累計50万部が出版されているそうです。このシリーズのひとつ「新型ウイルスのサバイバル」で、ニセ科学的な思想が含まれている「EM」が好意的に紹介されているようです。子供向けの科学学習漫画でニセ科学的なものが扱われる危険性と、僕がこれら漫画に期待することについて考えてみました。 ※2016年現在、本エントリで指摘している部分は、改訂により変更されています ※長いので三行にまとめました※ ニセ科学的な理念をもつ「EM」が、子ども向け科学漫画で好意的に取り上げられているよ! 科学に興味を持つきっかけになりそうな本に、ニセ科学という不誠実なものを紹介しちゃうのは嫌だなぁ… 科学漫画は子どもにとって、科学へ踏み出す最初の第一歩! 大人も一緒に読めるといいね! 「サバイバル」シリーズについて
昨日のドクターGの終わりに次回予告として流れましたので、ブログでも紹介させていただきます。 誰がいつやるということは秘密のお約束があります。 もちろん放映日までは内容を知る人は口(くち)チャックが仁義です。 NHK「総合診療医 ドクターG」 http://www4.nhk.or.jp/doctorg/ いろいろ裏話がありますので、それはまた8月2日に書いてみたいとおもいます(^^)。 青木編集長がドクターGの番組自体を見たのは今年になって初めてです。 (もともとテレビを見ない生活) でも、徳田先生や山中先生、林先生を通じて、どんな番組かは聞いていた編集長・・・。 編集長「どんな症例がいいのかなあ」 青木なら○○○だろう、と皆が思いますので○○○○○○とかがいいとおもいます。 編集長「何着ていけばいいのかなあ」 えーと、白衣やホワイトコートの方もいますし、シャツにネクタイの方もいますし、林先
2013-07-19 科学から離れてしまった元院生のために最近面白かった論文を俺チョイスしておく 科学 論文を読みたいときに読めなくなってしまったなんて、就職してしまった方々はかわいそうに・・・。そんな方々のために、blogで解説する気力と一般的インパクトはないけど自分が面白いと思った論文まとめておきます。twitterとかで見たことなさそうな奴を中心に。 1.螺旋状小胞体の発見 Stacked Endoplasmic Reticulum Sheets Are Connected by Helicoidal Membrane Motifs (Cell, 2013) なにこれヤバイ。もうgraphical abstract見ただけで胸が踊る。 2.発生期に長いfilopodiaの中をSHHが走る Specialized filopodia direct long-range transp
OGAWA Kandai @grossherzigkeit 「偉大な先人たちは、こんなだらけた日本をつくるために戦い、死んでいったんではない」みたいな言説があるけど、そういう危機の時代で祖国のために身を挺した先人が一番つくりたかったのは、それこそ「鼓腹撃壌」の世ですよ。 2013-07-15 10:08:57 OGAWA Kandai @grossherzigkeit 夏本番となって、またメディアなどで「あの戦争を忘れるな」的な企画が組まれる季節になってきたなあ。ただ気付けば当方の親族間に、戦争の記憶を語れる人はめっきり減ってしまった。 2013-07-19 09:12:33 OGAWA Kandai @grossherzigkeit 父方の祖父は旧制中学を出て製鉄所の技工をしていた、まあ当時ではインテリの部類に入れてもいい階層だったが、それが徴兵でニューギニアに放り込まれて地獄を見て、戦
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く