昨今のウェブ系ファッションメディアの記事内容を見ていると、つくづく「洋服は興味を持たれていない」ということがわかる。 どんな記事が多いかと言うと食べ物、飲食店、レジャー施設、書店などである。 あるウェブメディアの社長によると、閲覧者数を集めるにはこれらの記事が有効なのだという。 ということは裏を返せば、洋服の記事を掲載したところで閲覧者数は集められないということになり、一般消費者の多くはそこまで洋服に興味を持っていないと考えられる。 一方、ファッション業界の人は相変わらず洋服が大好きな人が多く、一般消費者も洋服に興味があると考えているように感じる。 そこにミスマッチがある。 じゃあ筆者は洋服が好きかと言われたら、嫌いではない。 多分好きな方だと思うが、ファッション業界の人ほど洋服を特別視していない。 洋服にさほど興味のない一般消費者に向けて、如何にして洋服を売るかが業界の課題だろう。 消費
白いパンツの人気が衰えない。 白いパンツといっても肌着のことではない。 肌着の白いパンツは長らく不人気アイテムである。 いわゆる白いズボン、白いジーンズなどのことである。 白いズボン類は、確実に汚れる。 紺だって黒だって本当は同じくらい汚れているのだが、それが見えにくい。 白は汚れが目立つ。 またどんなに綺麗に気を付けて穿いていたとしても何年か経つと黄ばんだり黒ずんだりする。 となると、定期的に買い替える必要がある。 綺麗なルックスを保ちたいなら毎年買い替えねばならないだろう。 そんな理由で、白いパンツは低価格品しか買わないという人がけっこういる。 筆者のように常日頃から見切り品のみを買っているような人間とは異なり、いつもブランドにこだわった服を買っている業界人でもそういう人は多い。 白いジーンズだけはユニクロで買っているデザイナー、 低価格ブランドで白いジーンズを買うデザイン事務所の社長
今週の月曜日に銀座中央通り、ダンヒルのとなり、ティファニーの向かいに、エルメネジルド ゼニアが世界で2番目の大型店をオープンさせました。 その数日前に内覧会が行われ、その様子はこちらの記事にまとめておりますので、ぜひご覧下さい。 こちらのブログでは、その後、考えたことを書いていみます。 ゼニアといえば、超有名なファクトリー発ラグジュアリーブランド。世界のエリートが支持している高級スーツで知られています。 内覧会では、ジャパン社のトップにご案内いただき、いろいろなトリビアや服作りへのこだわりを聞き、ふーんと唸ることがたくさんでした。その中で特に感じたのは、「日本市場への対応を始めたんだなぁ」ということ。 日本のメンズマーケットの高度化と特異性への対応です。 誤解を恐れずに申し上げると、欧米やアジアでメンズファションに多くお金をかけるのは、4つの層です。 「富裕層」「エリート」「ファッション業
先日、某有名セレクトショップの本部にお邪魔した。 売上高が100億円以上ある。グループ会社を合わせたら200億円規模になる。 そんな本部に勤務する人だが、給料がそれほど高くないため、結婚したらユニクロを着ざるを得ないという。 その人のサイズがXLだということもあるが、たとえMサイズであってもユニクロだとか無印良品だとかジーユーを着ざるを得ないだろう。 その話を聞くと、やっぱり救いのない業界だと感じる。 筆者はもとより貧しいが、それほどの大手の本部社員ですら筆者と変わらない水準の収入だということに驚いてしまった。 まあ、しかしこれが現実である。 セレクトショップや大手アパレルのエライサンは「ユニクロはオシャレじゃない」とか「ユニクロを買う消費者の感性が退化している」とかいうが、自社の社員はユニクロしか買えない状況にある。 これを労働搾取だ云々だというつもりはない。 しかし、「ファッションの素
今回は、ヨーロッパでショップを見て回って、感じたことを。 それが、「グローバルとネバーフッド」です。 ヨーロッパの伝統的なブティックはどんどん淘汰されていっています。 そこで、とって変わった注目ショップはというと。それぞれの街の特性を生かしたものというようよりも、無国籍なボーダレスなショップが多いようです。 ネット社会である今、世界が気にしているトップトレンドは似ていて、新しいものを作り出すクリーエーターは、世界を股にかけて仕事をしています。 その結果、「今、新しいもの」は世界どこでも似てきてしまうのかもしれません。グローバル化が店づくりにも大きな影響を及ぼしているのでしょう。 そんな中、浮上してくるキーワードが「ネバーフッド」。それぞれの店のご近所さんが集えるような取り組みが目立ちます。カフェやダイニング、デリなどの最寄りニーズ対応強化が見られます。 現在、グローバルとローカルのハイブリ
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