礼文島を歩いたときの記録を「さんぽのしっぽ」にて公開した。 ところで、この記事を書きながら、つらつら考えたのが、桃岩荘のこと。 桃岩荘には、ぼくは二十数年前に一度泊まったことがある。そのときは、礼文島の西海岸を縦断する「愛とロマンの八時間コース」を歩き、連泊した。今回は泊まらなかったし、そもそも8月の大雨の影響で休業中だった。入口のところからながめてきただけである。 桃岩荘がいま有名なのは、ここが、1970年代的なユースホステルを動態保存した文化遺産のようなところであるからだ。適切な言い方でないかもしれないが「キワモノ」「怖いもの見たさ」というような位置づけであろうか。ヘルパー(スタッフ)が宿泊客と一緒にうたったり踊ったりすることをとおし、独自の「世界」を構築・維持している。 宿泊客はほとんど否応なくそこに巻きこまれてゆく。最初は嫌々でも、気がつくと一緒に手拍子をうち、「落葉」や「遠い世界