前編では、マルクス読者の世代交代に始まり、マルクス研究者の取ってきたスタンス、『資本論』の魅力などについて語っていただきました。的場先生の「危なくないマルクス経済学なんて、いったい何の役に立つの」とか、池上さんが説くマルクス経済学の隠れた効用とか、横で聞いている私も「なるほど」の連続でした。 後編では、マルクスの労働観、社会主義国崩壊の真因、マルクスの生かし方など、話題は縦横無尽に広がっていきます。どうぞお楽しみください。(フリー編集者 斎藤) (前編から読む) ¥ ¥ ¥ 池上 すごい皮肉な話なんですが、十数年前に、慶応大学のマルクス経済学のゼミの卒業生は就職がとてもいいという話を聞いたんです。どうしてかというと、みんな非常に問題意識を持っているから。採用面接をやると、ほとんどの学生は現代の社会について何も考えてない。ところが、マルクス経済学をやっている学生は、社会問題をよく考え
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