木城ゆきと著の『銃夢』第9巻に、最終喜械(エンドジョイ)という装置が出てくる。 理想都市ザレムにある屋外建物で、公衆トイレに似ている。ときどき人が入っていくが、誰も出てこない。これは公衆自殺機械──自殺したくなった人をすみやかに、やすらかに、衛生的に処理するものだった。 公衆自殺機械がなかったころは、そこかしこで自殺する人が出て、いろんな迷惑があったのだろう。公衆トイレがないと社会が糞尿にまみれるように。実際、公衆自殺機械が破壊されたとき、市民が驚いたのはその匂いだった。 成熟した人間は、自由と権利を行使しつつも、社会に迷惑をかけない。ゆえに公衆自殺機械は、最高に文化的な装置と言える。 ◎ 12月17日、バスに刃物を持った男が乗り込んできて、乗客14人を刺すなどした。その場で取り押さえられた犯人は、「人生を終わりにしたかった」と供述したらしい。 詳しい経緯は不明だが、2008年の秋葉原通り
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