先月、ロシアと中国がシベリア産天然ガスの大型商談で合意したのとほぼ同じ日に、ロイター発で中国の石油・ガス関係のもう一つのニュースがでた。それは最近、中国のイランからの原油輸入量が倍以上に急増した、という報道である。中国は一応、産油国であるが、とうてい最近の自国のエネルギー需要をまかなうことはできず、石油の輸入国でもある。それが、イランから沢山の原油を輸入することで、両国関係をさらに緊密化する傾向にある、という情報であった。 イランと中国といえば、ロシアと並び、米国の世界戦略を邪魔する仮想敵国であり、油断のならない相手である、というのが一般の感覚であろう。それが石油・ガス取引を軸に手をつなぎつつある、という印象をこのニュースは与える。 ところが、ちょっと調べてみると、ことはそれほど単純ではない。まず、中国はかなりいろいろな国から原油を買っている。これは輸入国にとっては、エネルギー安全保障の観
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