ファウストの劫罰(ベルリオーズ) La damnation de Faust (Berlioz) 作品紹介(ファウストの劫罰) 「キリストの幼時」が、ベルリオーズらしからぬ穏やかで慈愛に溢れた作品であるなら、この「ファウストの劫罰」は、めっちゃベルリオーズらしい、彼ならではの狂気に満ち満ちた作品です。「幻想交響曲」と同じ、彼の天才と狂気が炸裂した傑作。 この曲もキリストの幼時同様「劇的物語」と名付けられていて、オペラではありませんので通常は演奏会形式で上演されます。しかし時々オペラ形式で上演されることもあり、確かにオペラ化しないのはもったいない作品です。 原作はゲーテの「ファウスト」なので、グノーのオペラ「ファウスト」とほぼ同様のストーリーです。原作は長大な物語ですが、取り上げたのはグノーもベルリオーズも同じ「グレートヒェン悲話」の部分。 ただ、自由人のベルリオーズですから、勝手にいろいろ