国会事故調査報告書より抜粋 官邸5階では海水注入が必要であると関係者の認識は一致していたが、18時過ぎごろ、菅総理は、再臨界の可能性等について、班目委員長が「ゼロではない」との表現で回答したことを受けて、「大変じゃないか」と懸念を示した。 (中略) 班目委員長、又は久木田委員長代理は、「再臨界は、まず起きないと考えていい」という趣旨の説明をしたが、菅総理から、「そうはいっても、ないと言っていた水素爆発が起きたじゃないか」と言われると、それ以上何も言うことがができなくなった。 (中略) 結局、その場では海水注入につき菅総理の理解を得ることができず、(中略)議論は「仕切り直し」となった。 菅総理が「再臨界」の懸念にとらわれて、海水注入の必要性を説明する声に十分に耳を傾けなかった(後略)