◇そもそも必要だった? ◇緑のカーテン エレベーター休止 サマータイム… 風も秋めいて、暑さはどうやら峠を越えたようだ。東日本大震災による福島第1原発の事故で「15%節電」が叫ばれたが、どのくらいの効果があったのか、そもそも本当に電気は足りなかったのか--この夏の「節電始末記」をまとめてみた。【井田純】 政府の掛け声に、報道も手伝ってか、節電ムードに包まれた今年の夏。 街では、電気が消えたままの看板や自動販売機、ビルに入れば休止のエレベーターが目立った。オフィスではエアコンの設定温度が上がり、蛍光灯が間引かれた。製造業では、電力消費を平均化してピークを抑えるため、輪番休業で対応した会社が多いが、業態によっては苦労した企業もあったようだ。 「乾いた雑巾を絞る、とまでは言いませんが……」と節電努力を振り返るのは、居酒屋チェーンなどを展開する、ワタミ(東京都大田区)の担当者だ。温暖化対策などのた