八幡浜市は、温州ミカンのブランド「真穴(まあな)みかん」の果実や畑、生産者をとらえた写真集を発刊した。全国屈指の名産地、真穴地区の自然や風景に魅了された東京のグラフィックデザイナーと写真家が、ロケを重ねて撮影した102枚を収録。全国発売され、市は「おいしさに加え、生産者の息遣いや地区のぬくもりが伝わる出来栄え」とアピールしている。(梶原善久) 写真集「真穴みかん」(A4変形判、128ページ)。ミカンの白い花、武骨な手に包まれた小さな青い実、鈴なりのオレンジ色の実で埋まる段々畑、年老いた生産者の笑顔などをとらえ、豊かな自然や栽培の苦労が伝わる。今では使われなくなった木箱など、懐かしさを醸す情景も。 発端は2008年、地元の生産者団体「真穴共選」で販売担当をしていた渡辺勇夫さん(44)(現・共選長)に、地区の出身で大阪市のIT会社社長、柳沢宅馬さんが、ミカンのインターネット販売の協力をしたいと