舛添要一都知事の辞職が決まった。政治とカネをめぐるあまりにもせこい言い分は、米紙ニューヨーク・イムズにも「sekoi」と報じられた。氏が初出馬した99年の都知事選で、テリー伊藤氏との対談記事をセッティングしたのだが、読み返すと、薄い頭髪をネタに理想とする清貧な政治を語っていて、隔世の感がある。 ********** 当時の舛添氏は、“政治と金”の見解をめぐって、15年来の友人だった経済人類学者栗本慎一郎氏と仲たがいしたばかり。若いボランティアたちに支えられた手作り選挙を公約しており「(栗本氏が)『ケチケチ選挙』を破って、自民党型の金権選挙をやろうとした」と理由を語った。「“黒いカネ”なんかもらったら、その業者の臨海開発とかをやらなきゃいけなくなる。そんな選挙をやるなら僕は落選すべき」と勇ましく語っていた。 「リオ五輪に行きたい」という異常な執着で2カ月も都政を混乱させた今となっては、当落を