利用者減少が続くJR北海道が、宗谷線稚内―幌延間(60キロ)で、佐川急便の宅配荷物を輸送する事業を18日から始めた。駅からタクシーなどで各戸に配送する仕組みで、運転手不足の佐川にも利点がある。国土交通省によるとタクシーも組み合わせた貨客混載の取り組みは全国初という。 参加するのはJR北海道(札幌市)、佐川急便(京都市)、タクシー会社「天塩ハイヤー」(北海道幌延町)。佐川が集めた荷物を稚内駅か幌延駅で専用の箱に入れ、1両編成の普通列車内の座席に固定。幌延駅からの配送は委託を受けたタクシー運転手が実施し、稚内駅では佐川が荷物を配送する。1回に最大60個程度の荷物を輸送できるという。 宗谷線は1キロ当たりの1日平均乗客数が1975年度の1878人から2017年度の352人と5分の1以下に減少。一方で佐川もトラック運転手確保は容易ではなく、トラックで片道1時間程度かかる稚内―幌延間をJRに置き換え