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ブックマーク / dlit.hatenadiary.com (15)

  • 査読とか採択率とか - 誰がログ

    以前学会誌関係の委員を担当した経験を思い返すと、日語学周りにも同じような問題があるように思う。この記事には全体的に同意・賛成で、学会誌だけでなく学会発表の方も審査厳しくないかなと感じることがある(私の関連分野は学会発表も審査がある)。 tam07pb915.com 日語学に限らず、言語学関係の研究者同士の雑談でこの話題は定期的に出ているような記憶もある。たださいきんの状況にはそれほど詳しくないのですでに何か対策が取られているというようなことはあるかもしれない。 もちろん自分も査読の依頼が来て結果としてrejectで返したこともあって、自分なりにどうにかできないかと悩んだ結果そうしているのだけれど、他の人から見たら厳しいなと思われているということはあるかもしれない。数としてはmajor/minor revisionで返したのに総合的にはrejectになって残念、という体験の方が多いかな。

    査読とか採択率とか - 誰がログ
  • 言語の研究者はことばの規範とどう付き合う(べき)か,についてちょっとだけ - 誰がログ

    はじめに 下記の話題に関して,「言語の研究者は(軽々しく/何があっても)ことば遣いに関する規範に口出しするのは良くない」という反応を見かけたので,関連して今の自分の考えを少し書いておこうと思いました。 togetter.com 解説や問題の整理という類のものではなく,実際の研究者がどう考えているかということの1例だと思ってください。とりあえず以下ジェンダーに関わる話はぜんぜんしていません。というか書いた後に思ったのですがとてもごちゃごちゃしているので,もっと良い議論ができる人の叩き台になれば僥倖です(叩けるほどの強度もないかも)。 言語学と規範 言語学の入門では,どれくらい詳しくやるかは差があるでしょうが,必ずと言っていいほど「言語学は規範的ではなく記述的である」というような話が出てきます。重要なポイントの1つなので,内容をかなり絞り込んで作った下記の「言語学入門入門」でも取り上げています

    言語の研究者はことばの規範とどう付き合う(べき)か,についてちょっとだけ - 誰がログ
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2021/01/11
    分野によらず,研究倫理以外における,規範を求める強い言葉に対して,専門知はどのように対処すればいいのかなあ。
  • 加計学園の入試問題と日本語学習者の会話能力(「差別」について追記あり) - 誰がログ

    事実がどうだったかについてはきちんと調査して公開してもらうしかないと思いますが,この問題に対する反応で気になるものがありましたので少し書いておきます。もっと情報が出たら,日教育や第2言語習得の専門家の方が解説してくれると良いのですが。 よく知らないという方は下記の記事で概略がつかめるでしょう。 www.asahi.com この記事に「過去2回の試験で合格した韓国人の学生が入学後に日語の会話に難があり、学生生活で苦労したため、昨秋の試験で初めて面接を導入したところ、7人全員の会話能力に問題があり、面接を0点とし、不合格になったと大学側は説明。」という記述があります。この受験生の中には筆記試験でかなり良い点を取った人もいたようです。 筆記と会話の違い この問題・報道への反応として,「語学では筆記試験がよくできても会話はできないことはある」というものを複数見かけました。 これは確かに一般的

    加計学園の入試問題と日本語学習者の会話能力(「差別」について追記あり) - 誰がログ
  • 書評についてちょっとだけ余談 - 誰がログ

    下記の記事で言及もいただきましたのでちょっとだけ。 anond.hatelabo.jp anond.hatelabo.jp ちなみに,私はどちらも未読なのでここで取り上げられているとその書評(?)の評価などはしません。 書評の対象 ブコメにも書きましたし,この記事のツリーにも似たような指摘がありますが,学問分野の専門書ではかなり厳しい書評が書かれることもそれほど異例ではないと思います(少なくとも酷評されたということだけを根拠にトンデモと判断するのは難しい)。詳しい研究トピックに関するものだと「かなり抑えて書いてるけどそうとうお怒りだ」のように感じ取れることもあったり。どれぐらい厳しい表現を使うかは研究者によるといったところでしょうか(過激すぎると表現に対する修正のお願いが入ることもあるとかないとか)。 ただ,研究者が書く書評に誉めているものが多いと見える場合もあるでしょう。分野にもよるで

    書評についてちょっとだけ余談 - 誰がログ
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2019/11/15
    わたしも酷評まではいかないものの褒めない書評書いたことあるので,どこかで著者に捕捉されて何か言われているかもしれないな(書評対象の著者と同じ思想圏にいるひとのアクションは見た)。
  • 「やさしい日本語」についてちょっとだけ - 誰がログ

    はじめに 下記の「やさしい日語」に関するまとめが話題になっていて,Twitterでも少し関連することを書いたのですが,やはりこちらでも少し何か書いておくことにします。 togetter.com 東日大震災の時にもそこそこ話題になったという印象があったのですが,それはやはり私の周囲に日語学・言語学や日教育(日語を第1言語としない人に日語を教えること)に携わっている人,なじみのある人が多いからかもしれません。この話題に限ったことではないと思うのですが,機会があるたびに宣伝し続けるのが良いのでしょう。というわけである程度知っている方はいろいろなところで何か書いてみると良いのではないでしょうか。 私個人としては,東日大震災の時に手話ニュースが叩かれたのを思い出しました。Twitterやはてブのコメントでも言及がありますが,こういう情報が助けになるのは「外国人」だけではないのです。

    「やさしい日本語」についてちょっとだけ - 誰がログ
  • 古典教育や国語教育に関する雑感 - 誰がログ

    追記(2019/01/22) カリキュラムの話や読書案内について少し補足を書きました。 dlit.hatenadiary.com dlit.hatenadiary.com はじめに いつも読んでいただいている方には今更だが,こういう内容を書く際には少し自分のことについて書いておいた方が良いだろう。 私は言語学・日語学が専門の大学教員である。国語教育は専門ではないのでこれから書くことについてはできるだけ批判的に受け止めてほしい。ただ,自身の専門が国語教育の隣接領域の1つだということもあるし,教育研究科という名前の大学院(修士課程)で授業を持っていたりということもあり,いくつかの接点はある。利害関係者といっても良いのかもしれない。 来ならもう少し先行研究に言及しながら書いた方が良いのだが,あまりにも時間がないので中途半端な状態で公開する。どちらかというと半分ぐらいは自分のためのメモであって

    古典教育や国語教育に関する雑感 - 誰がログ
  • 高校地理における「(ウラル・)アルタイ語族」の取り扱いについてのメモ - 誰がログ

    追記(2018/02/02) 「琉球(諸)語」について簡単な補足を書きました。 「日琉語族」を考える場合「琉球語」は複数ある—「琉球諸語」の話 - 誰がログ はじめに 先日のセンター試験の地理に出たムーミンに関する問題は大きく話題になって,大阪大学大学院言語文化研究科スウェーデン語研究室から声明が出されるような事態にまでなりましたが, 大阪大学外国語学部スウェーデン語専攻 ついったー上などでこの話題についてやりとりする時に「アルタイ語族」という名前がそこそこ出てきたのが言語学の研究者としては気になりましたので,この名称が現在も高校地理の関係書籍で使用されているのか少し調べてみました。とりあえずここでは調べたことのメモだけ書いておきます。 ちなみに,上記の阪大のページと合わせて下記の記事もおすすめしておきます。 大阪大学外国語学部スウェーデン語専攻「平成30年度大学入試センター試験 地理歴史

  • つくば市にある「友朋堂書店」閉店 - 誰がログ

    最近東京に引っ越しましたが、その前は17年近くつくばに住んでいましたし、引っ越した後も職場はつくばなので今でも関わりが深い街です。 その間、つくばも刻々変わっていて、驚いた変化というのもこれまでにいくつかあったのですが、これは衝撃でした。 つくば市の書店「友朋堂書店」、全店舗閉鎖 - ITmedia NEWS つくばの名書店『友朋堂』の閉店に、つくば民の愛とロマンティックが止まらない。 - Togetter 博士号取得者がものすごく多い*1って言ってもそこまで研究者だらけってわけでもないしとか、街の書店は全国的に大変らしいとか、わかっていても「“研究学園都市”から(比較的)大きな書店が複数消える」というのはインパクトありますね。 私も学部生の頃から、特に吾店には雑誌とか文庫とか文房具とかちょこちょこ買いに行ってお世話になってました。コンビニに売ってない文房具なんかを買う時にもけっこう便利

    つくば市にある「友朋堂書店」閉店 - 誰がログ
  • 動詞「まなざす」は“日本語として”おかしいか - 誰がログ

    【注意】このエントリは、動詞「まなざす」の意味・用法や登場した経緯や背景などについて解説したものではありません。 はじめに 下記のまとめのブコメにも何か書こうかなと書いてそのままいつもの書く書く詐欺になりそうなところだったのですが、 togetter.com その後もちょこちょこ「「まなざす」という動詞は日語としておかしい」というような言い方を見たので何か書いておくことにしました。 最後に背中を押したのは菊池誠氏の次の一連のツイートです。ただこれに似た言い方はいくつか見ましたし、共感を覚える方もけっこういるのではないでしょうか。 @kanenooto7248 はあ、「まなざす」という言葉を使うやつは嫌いだ、という話はしたけど、その出どころですか。「まなざす」は日語じゃないからな— kikumaco(9/7ベアーズ) (@kikumaco) 2016年1月25日 「まなざす」という言葉を

    動詞「まなざす」は“日本語として”おかしいか - 誰がログ
  • 大学での(アカデミック)ライティング教育の難しさとかについてちょっとだけ(推薦図書について追記あり) - 思索の海

    年度末ですし以下のツイートを見かけたので、そういう授業に携わっている身として少し現状について少し書いてみたいと思います。 文系って形式も内容もテキトーで単位取れるレポートしかずっと課されないし、それで「じゃあラスト論文書いて。形式守って。厳密じゃないと卒業させません」ってのはカリキュラム的にどうなんと思わなくもない。1年のときにレポート論文の書き方については叩き込むべきなのでは。 2015-01-16 15:31:43 via Twitter for iPhone 「なんでそこまで大学の教員が見なあかんねん。大学生やろ自分でしろ」と言いたい気持ちはわかるんですが、ぶっちゃけ地方国立文系ですらこれだと他の大学なんかもっと酷いんじゃないのと思う。 2015-01-16 15:32:29 via Twitter for iPhone なお、僕は「人文系」という呼び方にこだわっていますので以降、「

    大学での(アカデミック)ライティング教育の難しさとかについてちょっとだけ(推薦図書について追記あり) - 思索の海
  • 大学での言語能力と授業のレベルについてちょっとだけ - 誰がログ

    こんな記事が出て、 ヤマザキ学園大(東京都)では、必修科目の英語で、be動詞の使い方などを教える授業が行われており、同省は大学教育にふさわしい水準に改めるよう求めた。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140212-OYT1T01253.htm 大学教育関係者から色々ツッコミが入っております。 僕も何か書こうかなと思ったのですが、下記のエントリに 大学でbe動詞を教える授業のレベルは低いのか? - とある大学教員ブログ 簡潔にまとめられていましたので、ここではちょっとだけ。 大学では求められるレベルや目的が新しくなる 大学の授業におけるレポートの返却・添削・フィードバックについて少しだけ - 思索の海 にも書いたように、僕は今の大学で日語の言語能力、特に文章表現に関する授業を複数担当しています。 そこで授業の最初に必ず話をすることの一つに、

    大学での言語能力と授業のレベルについてちょっとだけ - 誰がログ
  • 「体専(たいせん)」のアクセントの変遷? - 誰がログ

    筑波大学の「体育専門学群」の略称を「体専」というのは少なくとも僕が学部生だった1998年頃から学内で広く使われていたと思うのですけれど、どうもアクセントが変化?しているのではないかと僕の中で話題になっています。 僕の記憶では1998年頃から最近までずっと たいせん(平板型:「回線」「体験」などと同じパターン) というアクセントが圧倒的に記憶に残っていますし、自分自身もそう言っていました。 しかし最近、学内の学部生の会話で た]いせん(頭高型:「アクセス」「カロリー」などと同じパターン) というのを時々聞く気がして、最初はその話者の方言の影響かなーぐらいに思っていたのですが、授業でふと聞いてみたところ、まあ結構な割合の学生がそう(頭高型で)言うと答えたのでちょっと驚きました。 アクセントが(頭高型などの)起伏型から平板型へシフトするというのは結構言及もされますし研究もあると思うのですが、平板

    「体専(たいせん)」のアクセントの変遷? - 誰がログ
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2013/12/22
    1984年には「体専」「芸専」「医専」でしたね>略称。「比文です」「フィリピン文学ですか?」というネタがまことしやかにささやかれていた,そんな時代もあったねとw
  • 大学の授業におけるレポートの返却・添削・フィードバックについて少しだけ - 誰がログ

    なぜ大学教員の端くれたる私はレポートを返さないのか - 発声練習 文章表現・日語/言語能力と呼ばれるような授業も持っていますので、その観点から少し。調査をしていたり、他の大学でも色々教えているというわけではありませんので、一事例として参考にしていただければと思います。 僕は筑波大学では「国語」という名前の、日語の言語能力の習得を目的とした授業を担当しています(専門の担当科目もあります)。読解やスピーチも扱いますが、主な目標はアカデミック/テクニカル・ライティングに関する技術・知識の習得です。 大きな要因がコストの問題にあるというのは賛成 ちょうど今期末課題レポート提出期間なのですが、これから160のレポートを読み、添削します(もう少し後で専門の授業でも30ほど出てくる予定)。 next49さんの場合と違って僕の授業は言語能力育成が目的なので、添削してフィードバックすることが重要になっ

    大学の授業におけるレポートの返却・添削・フィードバックについて少しだけ - 誰がログ
  • 「そんなつもりじゃなかった」ら議論や批判は免れられる(べき)か - 誰がログ

    以下のエントリを読んでいたらニセ科学批判活動についても他人事ではない様な気がしてきたのでちょっと考察してみます。 2008-03-06 考察の前にちょっと前置き。上記エントリと同ブログ内での関連エントリ、他ブログでの言及エントリやはてブコメントを読んでみるとどうも話題の中心はいわゆる「はてブのネガコメ(を付けるブックマーカー)」のようなのですが、このエントリでは特にははてブに特化した考察は出てきません。あと、相変わらずだらだら長いです。 考えてみたい主張 何回か読んでみたのですが、どの一文が結論というか核の主張なのか僕には選び出すことができませんでした。とりあえず、気になったのは次のような表現。 こういうふうに「議論を広げるため」とか「そのほうが面白くなるから」という理由で、「自分が実際にそう思っていないこと」をブックマークコメントに書くのは、「お門違い」というか、基的に「失礼」なのでは

    「そんなつもりじゃなかった」ら議論や批判は免れられる(べき)か - 誰がログ
  • 卒論と学問リテラシー? - 誰がログ

    以下、卒論を書かなくてよい学部、学科があることはもちろん承知の上で。 ほぼ一年、あるいはそれ以上の時間をかけて、大きな一つのテーマについて問題を絞り込み、調査し、論文や資料などを読んで、なおかつそれらに対する自分の思考をまとめ、一つの文章群にする、というのは貴重な体験ですし、やっておいて損は無いんじゃないかなとは思いつつも、学部在籍中から、研究の道に進まないのに卒論書かなきゃいけないなんて大変だよなあ、とも感じていました。 でも良く考えると、学問という営みがどういうものか理解し、それに直接触れる最初で最後の機会、と見ると意外とその意義は大きいのかな、と。 やはり一旦社会に出てしまうと、どんなに好きな分野のことでも専門の論文を片っ端から読むというのはかなりの動機付けと時間のやりくりが必要でしょうしね。あ、もちろんそれを実行されている方もいらっしゃるというのはわかっていますし、実際に何人か知っ

    卒論と学問リテラシー? - 誰がログ
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